「事実」と「解釈」とは

事実と解釈は全く別のものになります。
しかし、この区別を理解するのは意外と難しく、訓練が必要になると私は考えております。
まずはこの事実と解釈の違いの理解から、区別が出来ないとどんな問題が引き起こるのか、どのようにしたら区別が出来るか、そんな事を今日はブログに書きたいと思います。

事実とは

実際に起った事柄、現象などになります。
全員同じ判断が出来る事だったり、数字だったりします。

例文を紹介します。
①:2021年2月14日は昨年である。
②:今日の気温はマイナス1度である。

解釈とは

認識や理解の事を指し、人それぞれの解釈があり、バラつきがあるものになります。

事実の例文を解釈にして紹介します。
①:少し前の事である。
②:今日はすごく寒い。

上記の例文は、人それぞれの解釈であり、事実とは異なりますよね。
もう少し詳しく説明していきましょう。

「事実」と「解釈」を理解していないと起こりうる問題

先程例文で出した通り、事実に対して人それぞれの解釈があります。

昨年は、少し前の事だと思っている人もいれば、かなり前の事だと思う人もいます。
またマイナス1度もすごく寒いと感じる方もいれば、マイナス1度よりも、もっと寒い地域に住んでる方が
マイナス1度はすごく寒いと感じない場合もあります。(極端な例ですが)マイナス1度は多くの方が寒いと感じますよね。

とは言え、この解釈のまま話しを展開していくとお互いに大きな差が埋まり、クレームやトラブルに発展する事はよくあります。
小さいな事例で言いますと、

クライアント:見積もりを送ってほしい
担当者:すぐにやります
クライアント:お待ちしてます

・・・3時間後

クライアント:見積もりいつ頃になりますか?
担当者:すみません、明日やるつもりでした
クライアント:見積もりもう不要です

上記のような事例、皆さんは経験ありますか。
これは「解釈」と「事実」のあるある事例だと言っていいと思います。

担当者としては、すぐにやりますと答えたが、明日見積もりを作成するのが「すぐにという解釈」でした。
しかし、クライアントはすぐにやるという答えであれば、「1時間以内に送ってくれると解釈」していたのに、3時間経っても来ない。
そして、明日になると言われたので、もう不要です。とお断りの連絡が入った訳です。

この問題はどこでしょうか?
すぐにやらなかった担当者が悪いですか?クライアントが1時間以内だと解釈したからですか?
両方違います。
すぐにという解釈の表現を使い、誤認識が起こった事が全てですよね。

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解釈と事実の間違った捉え方

この解釈と事実の存在を知らないと間違った理解をする事もあります。

担当者側は、「大きな商談の見積もりをすぐにやれるワケがない、なんて理解のないクライアントなんだ、お仕事しなくても良かった」
もし担当者に上司がいる場合、上司からは「お前がすぐにやらなかったのが悪い、クライアントに謝りの連絡を入れろ」

問題の本質が理解のないまま、担当者は不服に思いながらクライアントに謝りの連絡を入れます。
この担当者は本質を理解していないので、また同じことを繰り返すでしょう。

解釈の言葉の事例

さて、話しは戻りますが、日常やビジネスにおいてこの「解釈」が入った言葉は非常によく使われます。
下記のような表現は全て、解釈になります。

恐らく・多分・絶対
そうであろう、だと思います
多い・少ない
安い・高い
すごい・微妙・それなりに
普通・一般的に

この「解釈」はトラブルの大本、とても厄介ものなのです。
なぜならば、解釈は育った環境・経験・トラウマがその人の解釈・価値観になるので、意識していても解釈は引き起こるのです。
人間は「事実」をまず「解釈」なぜこれが起きたのか、この事実を一旦自分の解釈に落として、理解しようとする生き物だからなんです。

そう、皆様も「解釈」から逃れる事は出来ません。
今回のブログはこの解釈から逃れましょうって話しではなく、「解釈」と「事実」というものが存在し、ビジネスにおいて解釈で、会話をするとトラブルになるので、事実だけを伝えましょうね。って事が一番伝えたいです。

解釈アンテナを張るところからスタート

すぐには改善出来ないと思うので、まずは解釈のアンテナを張って下さい。
あなたが想像してる以上に、沢山の方が解釈を使って会話をしてるのに気づくと思います。

特に相手からの質問はすごく抽象的な質問が多いのに、気付きます。
抽象的とは、定義が曖昧なものの事を指します。

〇〇くんの営業力は優れてますか?

例えば、こんな質問があったとします。
はい、〇〇くんは営業成績もよくとても優れてると思います。
という返信をしがちですが、この会話は、典型的な解釈会話です。

そもそも営業力とは?優れてるとは?何を指してるか、人によって違うはずです。
なので、この質問は正確には答えれないのです。
なので、どうしたらいいか。

解釈質問には、まず解釈→事実に変えていきましょう。
営業力とは何を指してますか?
優れてるは何を優れてると言いますか?

このように、相手の会社を事実に変える質問をして下さい。

営業力は、毎月の売上
優れてるは、新規のアポ率

このように、数字などで置き換えれるのが一番ベストですね。
数字は事実、そのものですから。

このように普段からの生活で、アンテナを張っていると、解釈に満ち溢れてると感じます。
この気付く事からスタートし、解釈を事実に直して理解していく事をしていきましょう!