IT導入補助金を利用して、ECサイトを作成したいと考えている人が多くなってきています。
申請には手間と時間がかかるため、IT導入補助金の採択率や採択率を上げる方法を知りたい方も多いのではないでしょうか。

IT導入補助金は申請しても、必ず補助金を受け取れるわけではありません

2023年度、最新のデジタル化基礎導入枠の採択率は、78.1%でした。
これは昨年の全国平均の80%前後と比べ、低い採択率です。

採択率を上げるためには、
対象ITツールの導入実績高く、申請ノウハウがあるIT導入補助金支援事業者を選ぶ必要があります。

今回は採択率91%の弊社が、採択率を高めるコツを5つご紹介します。
IT導入補助金で採択率を上げたい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

■合わせて読みたい資料:【2023年度最新】中小企業が申請すべき補助金・助成金まとめました!

IT導入補助金とは

IT導入補助金は、
中小企業や個人事業主が自社課題に合ったITツールを導入する際に活用できる補助金です。

申請枠は、
業務効率化や売上向上を目的にしたツールの導入に補助金が出る通常枠(A・B類型)、
ECサイト制作や会計ソフトの導入にかかる経費の一部を補助し、
インボイス制度を推進するデジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入型)、
サイバー攻撃被害のリスク軽減を目指すセキュリティ対策推進する3種類です。

【最新】2023年度コース別IT導入補助金の採択結果

IT導入補助金の採択率は、申請する予定の枠の採択率を確認しましょう。
ちなみにですが、ECサイト制作や会計ソフトの導入はデジタル化基礎導入枠です。
参考:IT導入補助金公式サイト 最終終更新日:2023年8月21日(月)

デジタル化基礎導入枠(デジタル化基盤導入類型)2023年採択率

  申請数 交付決定数 採択率(交付決定率)
1次締切分 2,744 1,735 63.2%
2次締切分 3,078 2,160 70.1%
3次締切分 4,146 3,117 75.1%
4次締切分 3,577 2,796 78.1%

通常枠(A・B類型)2023年採択率

  申請数 交付決定数 採択率(交付決定率)
1次締切分 A類型 1,871 1,363 72.8%
2次締切分 A類型 2,987 2,162 72.3%
1次締切分 B類型 44 28 63.6%
2次締切分 B類型 77 43 55.8%

セキュリティ対策推進枠2023年採択率

  申請数 交付決定数 採択率(交付決定率)
1次締切分 25 20 80.0%
2次締切分 37 32 86.4%

デジタル化基礎導入枠の採択率は、昨年度に比べ下がってきています
不採択の原因は公開されていませんが、
弊社としては、申請する事業者が増えたことで事業内容の審査が厳しくなっているのではないかと考えております。

比較しやすいように2022年度の採択率結果も記載いたします。

2022年度IT導入補助金年度別の採択率の全国平均

  採択率(交付決定率)
デジタル化基礎導入枠 85.5%
通常枠(A・B類型)2023年採択率 55.9%
セキュリティ対策推進枠 データなし

IT導入補助金の採択結果の発表はいつ?

IT導入補助金の結果発表は締切日から約1ヶ月後で、だいたい15:00~17:00の間に発表されることが多いです。

また、ECサイトの作成やITツールの契約や支払いは、補助金が採択された後から始めることができます。

IT導入補助金と類似補助金の採択率の比較

IT補助金とそれに似た他の補助金の採択率は、約5%の差があります。

しかし、高い補助額の場合は採択率が低くなる傾向があるため、実質的な違いはそれほど大きくないと考えられます。

  IT導入補助金 事業再構築補助金 小規模事業者持続化補助金
平均採択率 59.9% 45% 72.9%

IT導入補助金で不採択となる主な理由

IT導入補助金が不採択になる理由は大きく4つに分けられます。

  • 書類の不備
  • 申請理由が薄い
  • 補助対象外の経費で申請している
  • 過去に補助金で導入したツールと機能の重複がある

1つずつ詳しく説明していきます。

書類の不備

住所番地の入力漏れ
提出した書類と役員情報が合っていないこと、
証明証が3ヶ月以内に発行さていないなど書類の要件を満たしていないことなどは、意外と多い不採択の理由です。

このミスは防げるミスです。
提出書類は申請前に不備がないかを必ず、IT支援事業者に確認してもらいましょう。

申請理由が薄い

申請書類に不備がない場合でも、
補助金を受ける必要性を伝えきれない場合、不採択になることもあります。

ここでは2つの項目に分けて詳しくご紹介します。

導入するツールで生産性の向上が見込めない

生産性の向上が見込めない場合、その申請は不採択になる可能性が高くなってしまいます。

申請書には、自社のリソースだけでは改善が難しいことを明確に記載し、
補助してもらうことで企業の生産性や売上がどれだけ向上するのか、
向上したことでの社会的メリットは何なのか具体的に記載しましょう。

事業計画に根拠がない

申請書で必要以上に自社をよく見せる必要はありません。
根拠に基づいた数字を使用した事業計画書を作成しましょう。

また、申請書に記載された事業計画や売上予測が、
申請金額や市場の現状と照らし合わせて非現実的にだと判断される場合も採択されにくくなります。

補助対象外の経費で申請している

IT導入補助機の対象となるのは、
ITツールの購入費・クラウド利用料・導入にかかる関連する費用です。

また、IT導入補助金は、3つの申請枠があり、対象となる経費が違います。
ECサイト制作は、デジタル化基礎導入枠でのみ申請可能です。

補助金の対象となる経費をしっかりと確認し、適切な枠組みで補助金を申請しましょう。

過去に補助金で導入したツールと機能の重複がある

過去にIT導入補助金を利用して導入したITツールと、
新たに申請するツールの機能が重複している場合も補助金の採択が難しくなります。

新たなツールの導入を検討する際には、
過去の補助金の使用履歴や導入ツールの機能を確認し、重複がないかを注意深く検討する必要があります。

採択率を少しでも高めるコツ

それでは、採択されるコツを5つ確認していきましょう。

インボイスに対応する

インボイス制度に対応したITツールの導入を計画している事業者は、その旨を強調して記載することも採択率を高めるコツです。

IT導入補助金はインボイス制度を促進する補助金となっているため、
インボイスに対応するための取り組みは、採択の可能性を高めることが期待されます。

申請書類では自社の状況を正直に述べる

申請書類では、自社の現状や課題、
そして課題を解決するための具体的な計画を正直に述べることが重要です。

過去の実績を過大に表現したり、
未来の予測を楽観的に述べるだけではなく、
現実的かつ具体的な数字や根拠を示すことで、採択の信頼性が高まります。

加点項目の条件を満たし加点を増やす

IT導入補助金では、加点項目が設定されており、
これを満たすことで採択率を上げることができます。

具体的な加点項目の条件を事前に確認し
それを満たすような申請内容を進めましょう。

知識のあるIT導入支援事業者を選ぶ

IT導入補助金は個人で申請ができません。必ずIT支援事業者に申請してもらう必要があります。

・対象ITツールの導入実績
・IT導入補助金申請支援実績、ノウハウ

をポイントにIT支援事業者を選びましょう。

応募時期を早める

IT導入補助金は毎年予算が決まっているため、
申請期限の後半になると採択率が下がる可能性があります。

IT導入補助金の申請を考えている方は、
導入したいツールを登録しているIT支援事業者を見つけ、早めにお問い合わせをしましょう。

IT導入補助金を採択後の辞退について

IT導入補助金は採択後辞退をすることも可能です。その際、ペナルティーは発生しません。

辞退後の再申請も可能なため、安心して申請をしてみましょう。

IT導入補助金で、あなたのビジネスを次のステップへ

補助金や助成金は、企業規模に関わらず活用していきましょう!
特に中小企業は資金の確保が難しいため、補助金や助成金は新しいプロジェクトや教育のための貴重なサポートとなるでしょう。

弊社自身もも、様々な補助金を用いて、社内のDX化や人材の教育を積極的に進めています。
2023年度中小企業が申請しやすい補助金10選は無料でダウンロード可能なので、ぜひチェックしてみてください。