ベトナムオフショア開発は、コスト削減や専門技術の活用といったメリットから、
多くの日本企業に注目されています。
しかし、言語や文化の違い、遠隔地でのコミュニケーションなど
様々な課題が存在し、これらが原因でプロジェクトが失敗に終わるケースも少なくありません。ここでは、ベトナムオフショア開発でよく見られる失敗例を挙げ、その原因と対策を探ります。
目次
なぜベトナムオフショアで失敗をするのか
失敗例①:言葉の壁でミスコミュニケーション
ベトナムオフショア開発で最も一般的な失敗の一つが、
言葉の壁によるミスコミュニケーションです。
英語が共通言語として使用されることが多いですが、
日本企業とベトナムチームの間で英語の理解度に差がある場合、
要件の誤解や指示の不明瞭さが生じることがあります。
これにより、プロジェクトの進行に深刻な影響を及ぼすことがあります。
失敗例②:仕様違いや不具合が散見
仕様の誤解や不具合の発生も、ベトナムオフショア開発の失敗に繋がる大きな要因です。
文化的な違いやコミュニケーションの不足が
仕様書の解釈の違いを生むことがあります。
また、品質管理の基準が異なることも
期待される品質を満たさない成果物が納品される原因となり得ます。
失敗例③:納期に遅れてしまいそう・・・
納期の遅れは、ベトナムオフショア開発におけるもう一つの一般的な問題です。
コミュニケーションの遅れ、技術的な課題、
またはプロジェクト管理の不備などが原因で、プロジェクトが予定通りに進まないことがあります。
これにより、全体のプロジェクトスケジュールに影響を及ぼし、
最終的な納期の遅延につながることがあります。
失敗例④:予算をオーバーしてしまう
オフショア開発においては、予算オーバーが一般的な失敗例の一つです。
プロジェクトの初期段階での要件定義の不明瞭さや、進行中の仕様変更が主な原因となります。
また、コミュニケーションの不足や誤解が続くことで、
追加作業が必要になり、結果として予算を超過することがあります。
このような状況は、プロジェクトの遅延や品質の低下にもつながり、
最終的にはプロジェクトの成功を脅かす要因となり得ます。
予算管理と明確なコミュニケーションが、この問題を防ぐ鍵です。
それぞれの文化
日本人
日本のビジネス文化は、細部への注意、精密さ
そして間接的なコミュニケーションに特徴付けられます。
日本企業では、暗黙の了解や非言語的なコミュニケーションが重要な役割を果たし
これが高い品質と精度を保証する要因となっています。
また、日本人は時間管理を非常に重視し、納期遵守を最優先事項としています。
しかし、このような特徴が、異なる文化背景を持つチームとの
コミュニケーションにおいて誤解を招くことがあります。
ベトナム人
一方、ベトナムのビジネス文化は、柔軟性と迅速な意思決定に特徴があります。
ベトナム人は、直接的なコミュニケーションを好み、
状況に応じて迅速に対応することを重視します。
また、ベトナムでは、個人よりもチームワークや集団の和を大切にする傾向があります。
しかし、この柔軟性が、日本のように細部にこだわる文化と衝突することがあり、
仕様の誤解や品質の問題を引き起こす原因となることがあります。
ベトナム人の企業の選び方
ベトナムオフショア開発を成功させるためには、適切な企業の選定が重要です。
ベトナムには多くのIT企業が存在し、それぞれに特色や強みがあります。
適切な企業を選ぶ際には、以下のポイントを考慮することが重要です。
- 企業の過去の実績や経験を確認
特に、日本企業との取引経験がある企業は、
日本のビジネス文化や要求品質に対する理解が深い可能性が高いです。
また、同業界での開発経験や特定の技術分野における
専門性も重要な判断基準となります。 - コミュニケーション能力を評価
英語や日本語でのコミュニケーション能力はもちろん、
プロジェクトの進行状況を適切に報告し、
問題が発生した際には迅速に対応できるかどうかも重要です。 - 企業の技術力や品質管理体制を確認
最新の技術トレンドに対応しているか
品質管理のプロセスが整っているかなど、
技術面での信頼性を見極めることが必要です。 - 企業文化や価値観が自社と合致するかを検討
長期的な関係を築くためには
相互の価値観やビジョンが一致していることが望ましいです。
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ベトナム人から見たIT業界
ベトナムのIT業界は、近年急速に成長しており、国内外からの注目を集めています。
ベトナムの学生
まず、ベトナムの若い世代はIT業界を非常に魅力的なキャリアパスと捉えています。
国内の多くの大学ではIT関連の学部が設置され、
最新技術の教育に力を入れています。
学生たちは、グローバルな視点を持ち、新しい技術を学ぶことに熱心です。
彼らは、IT技術を通じて国の発展に貢献しようという意欲が高く、
国際的なプロジェクトに参加することにも積極的です。
ベトナムのIT企業
また、ベトナムのIT企業は、国内外の市場に対応するために、
技術力の向上に努めています。
特に、ソフトウェア開発、AI、ブロックチェーン、クラウドサービスなどの
分野での専門性を高め、国際的な競争力を強化しています。
また、多くの企業がISOなどの国際基準に準拠した品質管理体制を整え、
信頼性の高いサービス提供を目指しています。
政府の支援
ベトナム政府もIT業界の発展を積極的に支援しており、
特にホーチミン市やハノイ市などの大都市では
ITパークの設立や税制優遇措置などを通じて、IT企業の育成と外資の誘致に力を入れています。
これにより、国内外の多くの企業がベトナムに進出し、国際的なビジネスのハブとしての地位を確立しています。
課題
一方で、ベトナムのIT業界はいくつかの課題にも直面しています。
例えば、高度な技術力を持つ人材の不足や、教育システムの改善などが挙げられます。
また、国内市場の小ささや国際市場でのブランド認知度の低さも、
さらなる成長のための課題となっています。
しかし、ベトナム人はこれらの課題を乗り越え、
IT業界を国の成長の原動力として位置づけることに意欲的です。
若い世代のエネルギーと革新的なアイデア、政府の支援、そして国際市場への開放性が、
ベトナムIT業界の将来を明るいものにしています。
ベトナムのIT業界は、今後も国内外の多くの企業や投資家から注目されることでしょう。
ベトナムオフショアおすすめ会社6選
BPOC(ダットジャパン株式会社)
- 開発のための準備やコストをできる限り削減したい
- 実績の豊富な会社に依頼したい
- コミュニケーションが取りやすいチームがいい
BPOC(ダットジャパン株式会社)は、2018年に設立されたオフショア開発会社で、国内BPO事業の経験を生かし、2019年にフィリピンのセブ島にHiPEラボを開設。2022年にはマニラに支店を開設し、ホームページやモバイルアプリの開発サポートを提供しました。BPOCは海外進出の敷居を低くし、クライアントの利益を追求しています。
フィリピンの2つの開発拠点ではオフショア開発、海外BPOなどに取り組んでおり、ITプロダクト開発のコスト削減を実現できるでしょう。実際に、クライアントからは正確な業務管理、英語のサポート、専門性のあるチームが高く評価され、コミュニケーションのスムーズさが評判を得ています。
BPOCの強みとして、開発コストの削減、ファシリティの準備不要、撤退リスクゼロが挙げられます。ベトナムではなくフィリピンに拠点を持つ開発会社ですが、コミュニケーションコストをかけたくないという方ににおすすめの企業です。
開発拠点 | フィリピンのセブ島とマニラ |
設立年 | 2018年 |
得意分野 | ホームページ、モバイルアプリ開発、Webシステム |
費用 | 150,000~ / 月額 |
実績・事例 | Amazon運用アウトソーシングサービス Webシステムの開発 |
アットマークカフェ株式会社
アットマークカフェ株式会社はウェブシステム開発を専門とし、特にECサイトや求人サイトの開発に強みを持つ企業で、オフショア開発センターも提供しています。スマートフォンゲームやアプリ開発にも対応し、iOSとAndroidの両プラットフォームに対応しています。
クライアントからは柔軟な対応力と高い技術力が評価されており、特に仕様変更や微調整に迅速に対応し、定期的なMTGを通じて効率的な開発を実現しています。オフショア開発センターでは、要求に応じたプログラマーを確保し、コミュニケーションを重視したチーム運営が行われています。
高い技術力、柔軟な対応力のあるオフショア開発がアットマークカフェ株式会社に注文するメリットです。
開発拠点 | ベトナム |
設立年 | 2006年 |
得意分野 | ECサイト/システム構築、業務システム開発 |
費用 | 不明 |
実績・事例 | スマートフォンゲーム・アプリ開発、ウェブシステム開発 |
プレイネクストラボ株式会社
プレイネクストラボ株式会社は、自治体向け住民サービスやHR TECHサービスを提供するスタートアップ企業で、デジタルトランスフォーメーションを推進し、自治体の住民サービスを効率的に改善する支援などを行っています。
具体的なサービスとしては、自治体のデジタル化とDX化を支援することや、企業の人材採用と管理に関するデジタルソリューションを提供しています。高い専門性と効率的なプロジェクト運営が評価され、自治体サービスの利便性向上と業務効率化に対する貢献が強調されています。
行政サービスのデジタル化の経験が豊富なため、「住民がゴミの分別をしてくれなくて困っている」など、よくある自治体の悩みをデジタルで解決してくれるのがプレイネクストラボ株式会社の強みになります。
開発拠点 | 不明 |
設立年 | 2016年 |
得意分野 | 自治体向け住民サービス |
費用 | 不明 |
実績・事例 | LINEアカウントで公的個人認証に対応した電子申請 デジタル版観光パンフレット |
株式会社Nowtas Japan
株式会社Nowtas Japanは、マーケティングとITを結びつけたサービスを提供し、データ活用とIT技術を駆使してマーケティング業務を効率化し、クライアントのビジネス成長を支援している会社です。主にダッシュボード構築やWeb広告出稿の自動化など、マーケティング業務の効率化に特化したシステム開発を行っています。
クライアントからは、データ分析や広告出稿の自動化による時間節約と精度の高いマーケティング戦略の策定が評価されており、マーケティングコンサルティングにおいても専門的な知識と実践的なアドバイスが高く評価されています。
Nowtas Japanのサービスを利用するメリットは、マーケティング業務の効率化と精度向上であり、データ活用とIT技術の組み合わせにより、ビジネス成果を向上させることができるでしょう。また、専門的なコンサルティングサービスにより、戦略的なマーケティング計画の策定が可能です。
設立年 | 2021年 |
得意分野 | マーケティング業務の効率化 |
費用 | 不明 |
実績・事例 | Instagramハッシュタグ順位計測ツール |
株式会社カエルエックス
カエルエックス株式会社は、モバイルコンテンツの制作と運用に特化した企業で、キャラクター版権を活用したモバイルサイト制作からスタンプやカードゲームの提供、電子書籍サイトの開発まで幅広いモバイル関連業務を行っています。
本社は東京都足立区にあり、ベトナム・ハノイに子会社を持っています。サービスには、コンテンツ制作、システム開発、アプリ開発、WEB制作、ゲーム開発、UI/UXデザインなど幅広いデジタル分野の開発が含まれており、日本とベトナムのハイブリッド開発を通じて、コスト削減と高品質なサービスを提供しているのです。
また、強力なパートナーシップを持つ版権元やクリエイターとの連携を通じて、多くの自社サービスとコンテンツを開発してきた実績があります。最大のメリットは、システムとコンテンツをセットで提供できることです。ビジネス全体の一元管理を促進し、無駄な時間、労力、コストを削減できます。深い版権知識と経験があるためクライアントに合った高品質なコンテンツを提供できるでしょう。
開発拠点 | ベトナム ハノイ |
設立年 | 2006年 |
従業員数 | 25名 |
得意分野 | モバイルアプリ開発 |
実績・事例 | アプリゲーム開発 コンテンツ制作 |
終わりに
いかがでしたでしょうか。
オフショア開発をすれば、自分が望むアプリケーションを比較的お手頃に開発することができますが、
適当に開発会社を選んでしまうと、失敗してしまう可能性も大きくなります。
失敗せすに、オフショア開発をして理想のアプリを開発したいと感じたら
BPOC(ダットジャパン株式会社)におまかせ
BPOCは、フィリピンのセブ島とマニラに拠点を持つ、オフショア開発を専門とする企業です。
2018年の創業以来BPO事業で培った経験を活かし、フィリピンでのITプロダクト開発をサポートしています。
- クライアントのニーズに合わせた柔軟な対応が可能
- 日本人スタッフによるサポート
- コスト効率の良い開発が可能
- プロジェクトごとに最適なチーム構成が可能