Webサイトを運営していると、突然「403 Forbidden」というエラーメッセージが表示され、サイトにアクセスできなくなってしまった経験はありませんか。
403エラーは、アクセス権限の問題によって発生するHTTPステータスコードで、ユーザーがページを閲覧できない状態を示しています。
このエラーが発生すると、訪問者はコンテンツを見られないだけでなく、検索エンジンのクローラーもページにアクセスできなくなり、SEO評価に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
しかし、403エラーの原因は多岐にわたり、どこから手をつければよいのか分からず困っている方も多いでしょう。
本記事では、403エラーが発生する8つの主要な原因と、ユーザー側・管理者側それぞれの具体的な対処法を詳しく解説します。
WordPress環境での特殊なケースや、エラーを未然に防ぐ予防策まで網羅的にお伝えしますので、サイト運営でお困りの方はぜひ参考にしてください。
名古屋のWebコンサルティング会社である株式会社エッコでも、多くの企業様から403エラーに関するご相談をいただいており、迅速な解決をサポートしています。
目次
403エラーとは

403エラーは、Webサイトを閲覧しようとした際に表示される代表的なエラーの一つです。
ここでは、403エラーの基本的な意味と特徴について理解を深めていきましょう。
403 Forbiddenの意味
403 Forbiddenは、「アクセスが禁止されている」ことを示すHTTPステータスコードです。
HTTPステータスコードとは、WebブラウザとWebサーバーがやり取りする際に、サーバーがリクエストの処理結果を数字で伝える仕組みのことを指します。
403エラーが表示される場合、サーバーはユーザーのリクエストを正しく理解しているものの、何らかの理由でアクセスを拒否している状態にあります。
この状況は、ページ自体は存在しているものの、閲覧する権限がないために表示できないことを意味しています。
多くの場合、サイト管理者側の設定ミスやサーバーの保護機能が原因で発生しますが、意図的にアクセスを制限している場合もあります。
たとえば、社内専用のページや会員限定のコンテンツでは、適切な認証情報を持たないユーザーに対して403エラーを返すことで、不正なアクセスを防いでいます。
| HTTPステータスコード | 意味 | サーバーの状態 |
| 200 | 正常に処理された | リクエストが成功 |
| 403 | アクセス禁止 | ページは存在するが権限がない |
| 404 | ページが見つからない | ページ自体が存在しない |
| 500 | サーバーエラー | サーバー側で問題が発生 |
表示されるエラーメッセージ
403エラーが発生した際に表示されるメッセージは、Webサーバーやブラウザの種類によって異なります。
代表的なエラーメッセージの例をいくつか紹介しましょう。
最もシンプルな表示は「403 Forbidden」という文字列だけが表示されるパターンです。
また、「403 Error – Forbidden」「アクセスが拒否されました」「このページを表示する権限がありません」といった、より詳しい説明が付いている場合もあります。
日本語の場合は「403 – 許可されていません:アクセスが拒否されました」「403 Forbidden アクセスしようとしたページは表示できませんでした」などのメッセージが表示されることが一般的です。
企業のWebサイトによっては、独自のカスタムエラーページを設定しており、「お探しのページにアクセスする権限がありません」といった分かりやすい表現で案内している場合もあります。
いずれのメッセージも、「403」という数字が含まれていることが重要な識別ポイントとなります。
- 403 Forbidden
- 403 Error – Forbidden
- HTTP 403 – アクセスが拒否されました
- 403 – 許可されていません
- Access Denied(アクセス拒否)
- このページを表示する権限がありません
- 403 Forbidden アクセスしようとしたページは表示できませんでした
404エラーとの違い
403エラーと混同されやすいのが404エラーです。
両者は似ているようで、発生原因と意味が大きく異なります。
404エラーは「Not Found(見つかりません)」を意味し、リクエストされたページがサーバー上に存在しない状態を示しています。
つまり、URLが間違っていたり、ページが削除されたり、移動したりした場合に表示されるエラーです。
一方、403エラーは「Forbidden(禁止されています)」を意味し、ページは確実に存在するものの、アクセスする権限がないことを示しています。
404エラーの場合、ページを復元するか正しいURLに修正すれば解決しますが、403エラーの場合はアクセス権限の設定を見直す必要があります。
また、SEOの観点から見ると、404エラーは比較的よくある現象として認識されますが、403エラーは意図的なアクセス制限として扱われるため、対応の優先度が変わってきます。
Webサイト運営者にとって、どちらのエラーが発生しているかを正確に判断することは、適切な対処を行う上で非常に重要です。
| 比較項目 | 403エラー | 404エラー |
| 意味 | アクセス禁止 | ページが存在しない |
| ページの状態 | 存在するが閲覧不可 | 存在しない |
| 主な原因 | 権限設定の問題 | URLの間違いや削除 |
| 解決方法 | アクセス権限の修正 | ページの復元やURL修正 |
SEOへの影響
403エラーは、SEO(検索エンジン最適化)に対して深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。
検索エンジンのクローラーがサイトを巡回する際、403エラーが表示されているページにはアクセスできません。
そのため、本来インデックスされるべきページが検索結果に表示されなくなってしまいます。
特に問題なのは、すでにインデックスされていたページが403エラーを返し続けると、最終的に検索エンジンのデータベースから削除されるという点です。
これにより、そのページ経由での流入が完全に失われてしまいます。
また、403エラーが多発しているサイトは、検索エンジンから「管理が行き届いていない」と判断され、サイト全体の評価が下がる可能性もあります。
ただし、意図的にアクセス制限をかけている会員限定ページなどで403エラーを返すことは、正常な運用方法として認識されます。
重要なのは、公開すべきページが誤って403エラーになっていないか定期的にチェックすることです。
Google Search Consoleなどのツールを活用すれば、サイト内で発生している403エラーを早期に発見し、対処することができます。
名古屋を拠点とする株式会社エッコでは、こうしたSEO観点からのサイト診断も含めた総合的なWebコンサルティングサービスを提供しています。
- 検索エンジンのクローラーがページにアクセスできない
- インデックスから除外され、検索結果に表示されなくなる
- すでにインデックスされていたページも最終的に削除される
- サイト全体の評価が低下する可能性がある
- 意図的なアクセス制限は正常な運用として認識される
- Google Search Consoleでエラーを監視することが重要
403エラーが発生する8つの原因

403エラーは様々な要因によって引き起こされます。
ここでは、代表的な8つの原因について詳しく解説していきます。
アクセス権限の設定ミス
アクセス権限の設定ミスは、403エラーの最も一般的な原因の一つです。
Webサーバーには、誰がどのファイルやディレクトリにアクセスできるかを制御する仕組みがあり、この設定が適切でないとエラーが発生します。
特に、サイトの更新作業やサーバー移転の際に設定を変更した直後に403エラーが発生した場合は、アクセス権限の設定ミスを疑うべきでしょう。
アクセス権限の設定には、主に「.htaccess」ファイルによる制御と、「パーミッション」による制御の2種類があります。
これらの設定を誤ると、本来アクセスできるはずのユーザーまで閲覧できなくなってしまいます。
意図的にアクセス制限をかけている場合を除き、一般ユーザーが通常のページを閲覧できない状態は早急に解決する必要があります。
.htaccessの記述ミス
.htaccessは、ApacheなどのWebサーバーの動作をディレクトリ単位で制御するファイルです。
このファイルには、特定のIPアドレスからのアクセスを許可したり拒否したりする設定を記述できます。
たとえば、「Deny from all」という記述があると、すべてのアクセスが拒否されてしまいます。
また、Basic認証の設定ミスや、リダイレクトルールの誤った記述も403エラーの原因となります。
.htaccessファイルは非常に強力な設定ファイルであるため、わずかな記述ミスでもサイト全体がアクセス不能になる可能性があります。
特に、IPアドレス制限を設定する際は、記述の順序や書式に注意が必要です。
もし403エラーが発生した直前に.htaccessファイルを編集していた場合は、ファイル名を一時的に変更して無効化することで、原因を特定できます。
無効化して問題が解決すれば、.htaccessの記述が原因だと確定できるでしょう。
- ファイルの場所:Webサイトのルートディレクトリまたは各サブディレクトリ
- 主な機能:アクセス制限、リダイレクト、Basic認証の設定
- 確認方法:FTPソフトやサーバーの管理画面からファイルの内容を確認
- 注意点:記述ミスがあるとサイト全体に影響が出る可能性がある
パーミッション設定の誤り
パーミッションとは、ファイルやディレクトリに対する読み取り・書き込み・実行の権限を管理する仕組みです。
UNIXやLinux系のサーバーでは、3桁の数字でパーミッションを表現します。
たとえば、「755」というパーミッションは、所有者に読み・書き・実行のすべてを許可し、グループとその他のユーザーには読み取りと実行のみを許可する設定です。
一方、「644」というパーミッションは、所有者には読み・書きを許可し、グループとその他のユーザーには読み取りのみを許可します。
ディレクトリには755、ファイルには644を設定するのが一般的とされています。
しかし、誤って400や600などの制限の強いパーミッションを設定してしまうと、Webブラウザからファイルを読み取れなくなり、403エラーが発生します。
特にWordPressなどのCMSをインストールした直後や、FTPでファイルをアップロードした際にパーミッションが適切に設定されていないケースがよく見られます。
パーミッションの設定は、FTPソフトのファイル一覧画面から簡単に変更できるため、定期的にチェックすることをおすすめします。
| 対象 | 推奨パーミッション | 意味 |
| ディレクトリ | 755 | 所有者:読み書き実行可、他者:読み取り実行可 |
| HTMLファイル | 644 | 所有者:読み書き可、他者:読み取りのみ可 |
| PHPファイル | 644 | 所有者:読み書き可、他者:読み取りのみ可 |
| 画像ファイル | 644 | 所有者:読み書き可、他者:読み取りのみ可 |
インデックスファイルの不在
Webサイトのディレクトリに直接アクセスした際、サーバーは「index.html」や「index.php」などのインデックスファイルを自動的に探して表示します。
しかし、このインデックスファイルが存在しない場合、サーバーの設定によっては403エラーを返すことがあります。
これは、セキュリティ上の理由から、ディレクトリ内のファイル一覧を表示させないための仕組みです。
そのため、多くのレンタルサーバーでは、インデックスファイルがない場合に403エラーを返す設定になっています。
この問題を解決するには、各ディレクトリに適切なインデックスファイルを配置する必要があります。
特に、画像ファイルやCSSファイルなどを格納するサブディレクトリにアクセスされた際に403エラーが出る場合は、インデックスファイルの不在を疑いましょう。
空のindex.htmlファイルを作成して配置するだけでも、この問題は解決できます。
- 対象となるファイル名:index.html、index.htm、index.php、index.shtml など
- エラーが発生する場所:ディレクトリに直接アクセスした場合
- セキュリティ上の意味:ディレクトリ一覧の公開を防ぐ
- 解決方法:各ディレクトリにインデックスファイルを配置する
- 代替案:.htaccessでディレクトリ一覧表示を有効化する(非推奨)
アクセス集中によるサーバー負荷
SNSで話題になったり、テレビで紹介されたりして、短時間に大量のアクセスが集中すると403エラーが発生することがあります。
これは、サーバーが過剰な負荷からダウンすることを防ぐため、意図的にアクセスを制限しているためです。
一般的なレンタルサーバーには、同時アクセス数の上限が設定されており、この上限を超えるとサーバー保護のために403エラーまたは503エラーを返します。
本来であれば503エラーが適切ですが、サーバー会社の運用方針によって403エラーで対応している場合もあります。
この種の403エラーは、アクセスが落ち着けば自然に解決することがほとんどです。
ただし、継続的にアクセスが増加している場合は、サーバーの契約プランをアップグレードしたり、CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を導入したりする必要があるでしょう。
特に、キャンペーンページやニュース性の高いコンテンツを公開する際は、事前にサーバーの負荷対策を検討しておくことが重要です。
株式会社エッコでは、アクセス急増時のサーバー対策や、最適なホスティングプランの選定についてもアドバイスを提供しています。
| アクセス集中の原因 | 対処方法 | 予防策 |
| SNSでの拡散 | アクセスが落ち着くまで待つ | サーバー容量の増強 |
| テレビ・メディア紹介 | 臨時的なサーバー増強 | CDNの導入 |
| キャンペーン実施 | 静的ページでの対応 | 事前の負荷試験 |
| 検索順位の急上昇 | サーバープランの変更 | キャッシュの活用 |
WAF機能の誤作動
WAF(Web Application Firewall)は、Webアプリケーションへの悪意ある攻撃からサイトを守るセキュリティ機能です。
SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングなどの不正な攻撃を検知し、自動的にブロックします。
しかし、この強力なセキュリティ機能が原因で、正常なアクセスまで誤って遮断してしまうことがあります。
特に、WordPressの管理画面でプラグインの設定を変更したり、テーマファイルを編集したりする際に、WAFが「不正な操作」と誤認識して403エラーを返すケースが多く見られます。
また、PHPのプログラムコードを投稿したり、特定のHTMLタグを含むコンテンツを保存したりする際にも、WAFが反応することがあります。
エックスサーバーやロリポップなどの主要なレンタルサーバーでは、管理画面から簡単にWAFのオン・オフを切り替えられる仕組みが用意されています。
403エラーが発生した際は、一時的にWAFを無効化して問題が解決するか確認してみましょう。
ただし、WAFを無効化したままにするとセキュリティリスクが高まるため、作業完了後は必ず有効に戻すことを忘れないでください。
- WAFの役割:Webアプリケーションへの攻撃を防御
- 誤作動の原因:正常な操作を攻撃と誤認識
- 発生しやすい状況:WordPressの設定変更、コード編集、フォーム送信
- 対処方法:一時的にWAFを無効化して動作確認
- 注意点:作業後は必ずWAFを再度有効化する
- 根本的解決:WAFの除外設定でIPアドレスを登録
DNS設定の誤り
DNS(Domain Name System)とは、ドメイン名とIPアドレスを紐づける仕組みのことです。
ユーザーが「example.com」というドメインにアクセスすると、DNSが対応するIPアドレスを調べてサーバーに接続します。
このDNS設定が誤っていると、正しいサーバーに接続できず、403エラーが発生することがあります。
特に、ドメインを新規取得した直後や、サーバーを移転した際に、DNS設定を適切に行わなかった場合に発生しやすい問題です。
また、DNS設定を変更した場合、設定が全世界に反映されるまでに数時間から最大72時間程度かかることがあります。
この期間中は、一部のユーザーに403エラーや404エラーが表示される可能性があります。
DNS設定は、ドメイン管理会社の管理画面やレンタルサーバーのコントロールパネルから行います。
設定内容に誤りがないか、特にネームサーバーの情報やAレコード、CNAMEレコードなどが正しく設定されているかを確認しましょう。
設定が正しいにもかかわらずエラーが続く場合は、DNSの反映を待つか、サーバー会社のサポートに問い合わせることをおすすめします。
| DNS設定項目 | 役割 | 設定例 |
| ネームサーバー | DNSサーバーの指定 | ns1.example.com |
| Aレコード | ドメインとIPアドレスの紐づけ | 192.0.2.1 |
| CNAMEレコード | ドメインの別名設定 | www.example.com |
| MXレコード | メールサーバーの設定 | mail.example.com |
ファイルのアップロード場所の誤り
Webサーバーには、公開用のディレクトリと非公開のディレクトリが存在します。
一般的に、「public_html」「htdocs」「www」といった名前のディレクトリが公開用として設定されています。
しかし、誤ってこれらの公開ディレクトリ以外の場所にファイルをアップロードしてしまうと、ブラウザからアクセスできず403エラーが表示されます。
たとえば、ホームディレクトリのルートにindex.htmlをアップロードしても、実際のWebサイトとして表示されることはありません。
特に、FTPクライアントソフトを使い慣れていない初心者の方は、アップロード先のディレクトリを間違えやすいため注意が必要です。
また、複数のドメインを運用している場合、それぞれのドメインに対応する公開ディレクトリが異なることがあるため、どのディレクトリにファイルを配置すべきか確認しておきましょう。
レンタルサーバーによってディレクトリ構造が異なるため、契約しているサーバーのマニュアルやヘルプページで公開ディレクトリの場所を確認することが大切です。
さらに、WordPressを複数インストールしている環境では、それぞれのインストールディレクトリを間違えないよう注意が必要です。
- 公開ディレクトリの例:public_html、htdocs、www、html
- 確認方法:サーバーの管理画面またはマニュアルで確認
- よくある間違い:ホームディレクトリのルートにアップロード
- FTPソフトでの確認:ログイン直後のディレクトリは非公開の場合が多い
- 複数ドメインの場合:ドメインごとに異なる公開ディレクトリが設定されている
サーバーアカウントの停止
レンタルサーバーの契約料金の支払いを忘れたり、利用規約に違反したりすると、サーバーアカウントが停止され403エラーが表示されることがあります。
支払い期限を過ぎると、まず警告メールが届き、その後一定期間が経過するとアカウントが一時停止されます。
一時停止の状態であれば、料金を支払うことで比較的早期にサービスが復旧します。
しかし、長期間放置すると完全にアカウントが削除され、Webサイトのデータも失われてしまう危険性があります。
また、利用規約違反による停止の場合は、復旧がより困難になります。
たとえば、過度なサーバー負荷をかけたり、違法なコンテンツを公開したり、迷惑メールを大量送信したりすると、アカウントが凍結されることがあります。
通常、サーバー会社からは契約メールアドレス宛に通知が届くため、レンタルサーバーからのメールは必ず確認する習慣をつけましょう。
また、サーバーの管理画面にログインして、契約状況や支払い状況を定期的にチェックすることも重要です。
自動更新の設定をしておけば、支払い忘れによる停止を防ぐことができます。
| アカウント停止の原因 | 復旧の可能性 | 対処方法 |
| 料金の未払い | 高い | 速やかに料金を支払う |
| 自動更新の失敗 | 高い | 支払い方法を確認して再設定 |
| 過度なサーバー負荷 | 中程度 | サーバー会社に連絡して改善策を提示 |
| 利用規約違反 | 低い | サーバー会社と相談して対応を協議 |
不正アクセスによる凍結
第三者による不正アクセスが検知された場合、サーバー会社がセキュリティ保護のためにアカウントを一時的に凍結することがあります。
これは、他のユーザーへの被害拡大を防ぐための緊急措置です。
不正アクセスの典型的なパターンとしては、総当たり攻撃によるログイン試行や、脆弱性を突いたマルウェアの設置などが挙げられます。
WordPressサイトの場合、管理画面への不正ログイン試行が一定回数を超えると、自動的にアクセスが制限されることもあります。
また、サイトが改ざんされてマルウェアを配布するようになっていた場合、検索エンジンやセキュリティソフトによって危険なサイトとしてマークされる可能性もあります。
不正アクセスによる凍結が疑われる場合は、すぐにサーバー会社のサポートに連絡し、状況を確認しましょう。
多くの場合、パスワードの変更やマルウェアの除去などのセキュリティ対策を実施した上で、凍結が解除されます。
日頃から、強固なパスワードの設定、定期的なバックアップ、セキュリティプラグインの導入など、基本的な対策を徹底することが重要です。
名古屋の株式会社エッコでは、Webサイトのセキュリティ診断やマルウェア除去のサポートも行っておりますので、お困りの際はお気軽にご相談ください。
- 不正アクセスの兆候:ログイン失敗の記録、不審なファイルの存在、サイトの動作異常
- サーバー会社の対応:一時的なアカウント凍結、管理者への通知
- 必要な対策:パスワードの変更、マルウェアスキャン、セキュリティプラグインの導入
- 復旧の手順:サーバー会社への連絡、セキュリティ対策の実施、凍結解除の依頼
- 予防策:強固なパスワード、二段階認証、定期的なソフトウェア更新
ユーザー側でできる対処法

403エラーは基本的にサイト管理者側の問題ですが、ユーザー側でも試せる対処法があります。
ここでは、サイト閲覧者ができる4つの対処法を紹介します。
スーパーリロードの実行
スーパーリロード(強制再読み込み)は、ブラウザに保存されているキャッシュを無視して、サーバーから最新の情報を取得する操作です。
通常のリロード(更新ボタンのクリックやF5キーの押下)では、ブラウザのキャッシュが使用されるため、サイト側で既に問題が解決していても古いエラーページが表示され続けることがあります。
スーパーリロードを実行することで、この問題を解決できる可能性があります。
スーパーリロードの方法は、使用しているブラウザとOSによって異なります。
Windowsでは「Ctrl + F5」または「Ctrl + Shift + R」、Macでは「Command + Shift + R」を押すことで実行できます。
Safari on Macの場合は「Command + Option + R」を使用します。
数秒待ってからスーパーリロードを実行すると、より効果的です。
また、何度か試してみても改善しない場合は、他の対処法を試すか、時間を置いてから再度アクセスすることをおすすめします。
| OS | ブラウザ | スーパーリロードの方法 |
| Windows | Chrome、Edge | Ctrl + F5 または Ctrl + Shift + R |
| Windows | Firefox | Ctrl + Shift + R |
| Mac | Chrome、Firefox | Command + Shift + R |
| Mac | Safari | Command + Option + R |
キャッシュのクリア
ブラウザのキャッシュを完全にクリアすることで、403エラーが解決することがあります。
キャッシュとは、一度アクセスしたWebページのデータをブラウザが一時的に保存しておく仕組みで、次回アクセス時の表示速度を向上させる役割があります。
しかし、サイト側で既にエラーが修正されている場合でも、古いキャッシュが残っていると403エラーが表示され続けることがあります。
Google Chromeの場合、設定メニューから「プライバシーとセキュリティ」→「閲覧履歴データの削除」を選択し、「キャッシュされた画像とファイル」にチェックを入れて削除します。
Firefox、Safari、Edgeなど他のブラウザでも同様の手順でキャッシュをクリアできます。
キャッシュをクリアすると、他のサイトでも一時的に表示速度が遅くなることがありますが、これは正常な動作です。
また、保存されていたログイン情報やサイトの設定がリセットされる可能性があるため、重要なパスワードなどは事前に確認しておきましょう。
モバイルデバイスの場合も、ブラウザアプリの設定からキャッシュをクリアできます。
- Chrome:設定 → プライバシーとセキュリティ → 閲覧履歴データの削除
- Firefox:オプション → プライバシーとセキュリティ → Cookie とサイトデータ → データを消去
- Safari(Mac):環境設定 → プライバシー → Webサイトデータを管理
- Edge:設定 → プライバシー、検索、サービス → 閲覧データをクリア
- スマートフォン:ブラウザアプリの設定メニューからキャッシュをクリア
時間を置いて再アクセス
403エラーの原因がアクセス集中やサーバーメンテナンスである場合、数時間から数日待ってから再アクセスすると問題が解決していることがあります。
特に、人気のあるWebサイトがSNSで拡散されたり、ニュースサイトで紹介されたりした直後は、一時的にアクセスが集中して403エラーが発生しやすくなります。
この場合、サーバー管理者側でアクセス制限をかけている可能性が高いため、落ち着くまで待つのが最善の対処法です。
また、DNS設定の変更直後も、設定が反映されるまでの期間(通常は数時間から最大72時間)に403エラーが表示されることがあります。
急いでアクセスする必要がない場合は、翌日または数日後に再度試してみることをおすすめします。
どうしてもすぐにアクセスが必要な場合は、サイトの問い合わせフォームやSNSの公式アカウントから状況を確認してみるのも一つの方法です。
サイト運営者が公式に発表している障害情報やメンテナンス情報があれば、復旧時期の目安を知ることができます。
| 待機が有効なケース | 推奨待機時間 | 理由 |
| アクセス集中 | 1~6時間 | サーバー負荷が軽減されるまで |
| DNS設定変更 | 6~72時間 | 設定が全世界に反映されるまで |
| サーバーメンテナンス | 数時間~1日 | メンテナンス作業が完了するまで |
| 一時的な不具合 | 30分~2時間 | 自動復旧システムが動作するまで |
サイト管理者への連絡
何度試しても403エラーが解決しない場合は、サイトの管理者に直接連絡するのが確実な方法です。
多くのWebサイトには、ページ下部に「お問い合わせ」「Contact」などのリンクがあり、問い合わせフォームやメールアドレスが記載されています。
連絡する際は、以下の情報を伝えるとスムーズに対応してもらえます。
アクセスしようとしたページのURL、エラーが発生した日時、表示されたエラーメッセージの内容、使用しているブラウザとOSの情報などです。
特に、特定のページだけで403エラーが発生している場合は、管理者がエラーに気づいていない可能性があるため、連絡することで早期解決につながります。
また、会員制のサイトやイントラネット(社内システム)にアクセスしようとして403エラーが出る場合は、アクセス権限が付与されていない可能性があります。
この場合は、システム管理者に権限の付与を依頼する必要があります。
企業の社内システムの場合は、情報システム部門やヘルプデスクに連絡しましょう。
SNSの公式アカウントで障害情報を発信している企業も多いため、TwitterやFacebookなどで最新情報を確認するのも有効です。
- 連絡時に伝える情報:アクセスしたURL、エラー発生日時、エラーメッセージ内容
- 問い合わせ方法:お問い合わせフォーム、メール、SNSの公式アカウント
- 会員制サイトの場合:アクセス権限の有無を確認
- 社内システムの場合:情報システム部門またはヘルプデスクへ連絡
- 公式SNSの確認:障害情報やメンテナンス予定の発表をチェック
管理者側の解決方法

Webサイト管理者として403エラーに遭遇した場合、原因を特定して適切に対処する必要があります。
ここでは、具体的な6つの解決方法を詳しく解説します。
.htaccessファイルの確認と修正
.htaccessファイルが原因で403エラーが発生している場合、ファイルの内容を確認して誤った記述を修正する必要があります。
まず、FTPソフトやサーバーの管理画面を使って.htaccessファイルをダウンロードし、テキストエディタで開きます。
.htaccessファイルは不可視ファイル(ドットで始まるファイル)のため、FTPソフトで「隠しファイルを表示する」設定を有効にしないと見えない場合があります。
ファイルの内容を確認する際は、「Deny from all」や「Order Deny,Allow」といったアクセス制限に関する記述に注目しましょう。
もし「Deny from all」という記述があれば、すべてのアクセスが拒否されているため、この行を削除またはコメントアウトします。
また、特定のIPアドレスを許可する設定が意図せず逆になっていないかも確認します。
403エラーが発生した直前に.htaccessを編集した覚えがある場合は、編集前のバックアップファイルに戻すことで簡単に解決できます。
確信が持てない場合は、ファイル名を一時的に「.htaccess.bak」などに変更して無効化し、エラーが消えるか確認してみましょう。
無効化して問題が解決すれば、.htaccessが原因だと特定できます。
| 確認項目 | 問題のある記述例 | 修正方法 |
| 全アクセス拒否 | Deny from all | 行を削除またはコメントアウト |
| IP制限の誤設定 | Allow from のみで Deny が指定されていない | Order Allow,Deny の設定を確認 |
| Basic認証の誤り | AuthUserFile のパスが間違っている | 正しいパスに修正 |
| リダイレクトループ | RewriteRule の条件が不適切 | 条件を見直す |
パーミッション設定の見直し
パーミッション設定を見直す際は、FTPソフトのファイル一覧画面で各ファイルやディレクトリの権限を確認します。
多くのFTPソフトでは、ファイルを右クリックして「パーミッションの変更」「属性の変更」などのメニューから設定を変更できます。
パーミッションは「755」「644」といった3桁の数字で表示されます。
各桁は、左から「所有者」「グループ」「その他のユーザー」の権限を示し、数字は権限の組み合わせを表しています。
ディレクトリには「755」、HTMLやPHPファイルには「644」を設定するのが標準的です。
もし、ディレクトリに「700」や「750」などの制限の強い設定がされていれば、「755」に変更してみましょう。
同様に、ファイルに「600」や「640」が設定されている場合は、「644」に変更します。
WordPressを使用している場合は、wp-content、themes、pluginsなどの重要なディレクトリとファイルのパーミッションを特に注意深くチェックする必要があります。
パーミッション設定を変更した後は、必ずブラウザからサイトにアクセスして、エラーが解消されているか確認しましょう。
また、セキュリティ上の理由から、設定ファイル(wp-config.phpなど)には644ではなく600または640を設定することが推奨されています。
- ディレクトリの推奨設定:755(所有者:rwx、グループ:r-x、その他:r-x)
- HTMLファイルの推奨設定:644(所有者:rw-、グループ:r–、その他:r–)
- PHPファイルの推奨設定:644(所有者:rw-、グループ:r–、その他:r–)
- 設定ファイルの推奨設定:600または640(所有者のみ、またはグループも読み取り可)
- 画像・CSSファイルの推奨設定:644(所有者:rw-、グループ:r–、その他:r–)
- CGIファイルの推奨設定:755(実行権限が必要)
インデックスファイルの確認
インデックスファイルが原因で403エラーが発生している場合、各ディレクトリに適切なインデックスファイルが配置されているか確認します。
まず、サイトのルートディレクトリにindex.html、index.htm、index.php、index.shtmlのいずれかのファイルが存在するかチェックしましょう。
WordPressサイトの場合は、index.phpファイルが必須です。
ルートディレクトリだけでなく、サブディレクトリにも同様のチェックが必要です。
特に、画像フォルダ、CSSフォルダ、JavaScriptフォルダなど、ファイルを格納するためだけのディレクトリにアクセスした際に403エラーが出る場合は、インデックスファイルがないことが原因です。
この場合、空のindex.htmlファイルを作成して配置することで問題を解決できます。
空のindex.htmlファイルは、テキストエディタで何も記述せずに保存するだけで作成できます。
または、「<!DOCTYPE html><html><head><title>Directory</title></head><body></body></html>」といった最小限のHTMLを記述してもよいでしょう。
すべてのサブディレクトリにインデックスファイルを配置するのが手間な場合は、.htaccessファイルで「Options +Indexes」という設定を追加することで、ディレクトリ一覧を表示させることもできます。
ただし、この設定はセキュリティリスクがあるため推奨されません。
| インデックスファイル名 | 用途 | 優先順位 |
| index.html | 静的なHTMLサイト | 高 |
| index.htm | 静的なHTMLサイト(古い形式) | 中 |
| index.php | PHPを使用するサイト、WordPress | 高 |
| index.shtml | SSIを使用するサイト | 低 |
WAF設定の調整
WAF機能が原因で403エラーが発生している場合、レンタルサーバーの管理画面からWAF設定を確認して調整します。
主要なレンタルサーバー(エックスサーバー、ロリポップ、さくらインターネットなど)では、管理画面に「WAF設定」または「セキュリティ設定」というメニューがあります。
まず、WAFが有効になっているか確認し、有効な場合は一時的に無効化してみましょう。
無効化した状態でサイトにアクセスして403エラーが消えれば、WAFが原因だと確定できます。
ただし、WAFを無効化したままにするとセキュリティリスクが高まるため、根本的な解決が必要です。
多くのレンタルサーバーでは、特定のIPアドレスをWAFの検査対象から除外する「除外設定」「ホワイトリスト設定」が用意されています。
自分の接続元IPアドレスをこのリストに追加することで、管理作業中はWAFの誤作動を防ぎつつ、他のアクセスに対してはセキュリティを維持できます。
IPアドレスは、「確認くん」などのWebサービスで簡単に調べられます。
また、.htaccessファイルに「SecRuleRemoveById」などの設定を追加することで、特定のWAFルールだけを無効化する方法もあります。
ただし、この方法は高度な知識が必要なため、サーバー会社のサポートに相談することをおすすめします。
- WAF設定の場所:レンタルサーバーの管理画面のセキュリティメニュー
- 一時的な対処:WAFを無効化して動作確認
- 根本的な解決:IPアドレスを除外設定に追加
- 注意点:WAFを無効化したままにしない
- 高度な設定:.htaccessでの個別ルール無効化(専門知識が必要)
- サポート活用:分からない場合はサーバー会社に問い合わせ
サーバー契約状況の確認
サーバーアカウントの停止が原因で403エラーが発生している場合、レンタルサーバーの管理画面にログインして契約状況を確認します。
まず、支払い期限が過ぎていないか、料金の未払いがないかをチェックしましょう。
多くのレンタルサーバーでは、管理画面のトップページやダッシュボードに契約期限や支払い状況が表示されます。
支払い期限が迫っている場合や、すでに過ぎている場合は、速やかに料金を支払うことで問題が解決します。
クレジットカードの有効期限切れや残高不足で自動更新に失敗しているケースもあるため、支払い方法の登録情報も確認しましょう。
また、サーバー会社から届いているメールを確認することも重要です。
契約更新の案内、支払い期限の通知、アカウント停止の警告などが送られている可能性があります。
特に、重要なメールが迷惑メールフォルダに振り分けられていないかもチェックしてください。
利用規約違反による停止の場合は、サーバー会社のサポートに連絡して状況を確認し、指示に従って対応する必要があります。
過度なサーバー負荷をかけていた場合は、プランをアップグレードしたり、負荷の原因となっているプログラムを修正したりすることで、解決できる可能性があります。
| 確認項目 | 確認場所 | 対処方法 |
| 契約期限 | 管理画面のダッシュボード | 更新手続きを実施 |
| 支払い状況 | 管理画面の請求・支払いメニュー | 未払い料金を支払う |
| 自動更新設定 | 管理画面の契約情報 | クレジットカード情報を更新 |
| 通知メール | サーバー会社からのメール | 指示に従って対応 |
サーバー負荷への対策
アクセス集中によるサーバー負荷が原因で403エラーが頻発する場合、根本的な負荷対策を実施する必要があります。
短期的な対処としては、アクセスが落ち着くまで待つか、サーバー会社に連絡して一時的にリソースを増強してもらう方法があります。
しかし、今後もアクセス増加が見込まれる場合は、より本格的な対策が必要です。
まず検討すべきは、レンタルサーバーのプランをアップグレードすることです。
共用サーバーの下位プランを使用している場合は、上位プランやVPS(仮想専用サーバー)、専用サーバーへの移行を検討しましょう。
次に、CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)の導入も効果的です。
CDNは、Webサイトのコンテンツを世界中に分散配置されたサーバーにキャッシュし、ユーザーに最も近いサーバーから配信する仕組みです。
これにより、オリジンサーバーへの負荷を大幅に軽減できます。
Cloudflare、Amazon CloudFront、Fastlyなどの主要なCDNサービスがあり、無料プランから利用できるものもあります。
また、Webサイトの最適化も重要です。
画像ファイルのサイズを圧縮する、不要なプラグインを削除する、キャッシュプラグインを導入するなど、サイトの動作を軽量化することで、同じサーバーリソースでもより多くのアクセスに対応できるようになります。
WordPressサイトの場合は、WP Super CacheやW3 Total Cacheなどのキャッシュプラグインが効果的です。
名古屋の株式会社エッコでは、サイトのパフォーマンス改善やサーバー移転のサポートも提供していますので、お気軽にご相談ください。
- 短期的対策:アクセス制限、サーバー会社への相談
- サーバー増強:上位プランへのアップグレード、VPS・専用サーバーへの移行
- CDN導入:Cloudflare、Amazon CloudFront などのサービス活用
- サイト最適化:画像圧縮、不要プラグイン削除、キャッシュプラグイン導入
- 負荷分散:複数サーバーでの運用、ロードバランサーの導入
- 監視体制:アクセス状況の定期的なモニタリング
WordPress環境での403エラー対処法

WordPressサイトでは、通常のWebサイトとは異なる特有の原因で403エラーが発生することがあります。
ここでは、WordPress環境に特化した対処法を解説します。
管理画面にアクセスできない場合
WordPress の管理画面(wp-admin)にアクセスしようとして403エラーが表示される場合、いくつかの特殊な原因が考えられます。
最も多いのは、レンタルサーバーのセキュリティ機能である「海外アタックガード」や「ログイン試行回数制限」が作動しているケースです。
エックスサーバーやロリポップなどの主要なレンタルサーバーには、海外からの不正アクセスを防ぐ機能が標準で搭載されています。
VPNを使用していたり、海外から接続したりすると、この機能によってアクセスが拒否されることがあります。
対処方法としては、レンタルサーバーの管理画面から「海外アタックガード」や類似の機能を一時的にオフにすることが有効です。
また、WordPressのログイン画面で何度もパスワードを間違えると、ブルートフォース攻撃(総当たり攻撃)と判断されて一定時間アクセスが制限されることもあります。
この場合は、時間を置いてから再度ログインを試みるか、サーバーの管理画面からIPアドレス制限を解除する必要があります。
さらに、セキュリティプラグイン(Wordfence、iThemes Security など)が誤作動している可能性もあります。
プラグインが原因の場合は、FTPソフトでサーバーに接続し、wp-content/pluginsディレクトリ内の該当プラグインのフォルダ名を一時的に変更して無効化しましょう。
無効化した状態でログインできれば、そのプラグインが原因だと特定できます。
| 原因 | 症状 | 対処方法 |
| 海外アタックガード | VPN使用時や海外からのアクセスで拒否 | サーバー管理画面から機能をオフ |
| ログイン試行回数制限 | パスワード誤入力後にアクセス不可 | 時間を置くか制限を解除 |
| セキュリティプラグイン | 突然ログインできなくなる | FTPでプラグインを無効化 |
| .htaccessの誤設定 | 管理画面だけエラーになる | .htaccessファイルを確認 |
プラグインによる影響
WordPressのプラグインは便利な機能を追加できる反面、互換性の問題やバグによって403エラーを引き起こすことがあります。
特に、セキュリティ系プラグイン、キャッシュ系プラグイン、WAF機能を持つプラグインが原因となるケースが多く見られます。
403エラーが発生した直前に新しいプラグインをインストールしたり、既存のプラグインを更新したりした場合は、そのプラグインが原因である可能性が高いです。
対処方法としては、まずすべてのプラグインを一括で無効化してみましょう。
WordPressの管理画面にアクセスできる場合は、プラグイン一覧ページで全選択してから「無効化」を実行します。
管理画面にアクセスできない場合は、FTPソフトを使ってwp-content/pluginsディレクトリのフォルダ名を「plugins_old」などに変更することで、すべてのプラグインを強制的に無効化できます。
すべてのプラグインを無効化した状態でエラーが解消されたら、ひとつずつプラグインを有効化していき、原因となるプラグインを特定します。
原因となったプラグインが判明したら、そのプラグインを削除するか、代替のプラグインに変更しましょう。
どうしてもそのプラグインが必要な場合は、プラグインの設定を見直したり、開発者に問い合わせたりすることで解決できる場合もあります。
また、複数のプラグイン間の相性問題で403エラーが発生することもあるため、プラグインの組み合わせにも注意が必要です。
- 原因となりやすいプラグイン:セキュリティプラグイン、キャッシュプラグイン、WAFプラグイン
- 管理画面からの対処:プラグイン一覧で全選択して無効化
- FTPからの対処:pluginsディレクトリのフォルダ名を変更
- 原因特定方法:ひとつずつ有効化して問題のプラグインを見つける
- 解決策:問題のプラグインを削除または代替プラグインに変更
- 予防策:プラグインの更新前にバックアップを取る
テーマファイルの問題
WordPressのテーマファイルに問題があると、403エラーが発生することがあります。
特に、functions.phpファイルに誤ったコードを追加した場合や、テーマファイルのパーミッション設定が不適切な場合にエラーが起きやすくなります。
functions.phpは、WordPressテーマのカスタマイズで最も重要なファイルの一つですが、PHPの構文エラーがあるとサイト全体が動作しなくなることがあります。
403エラーが発生した直前にfunctions.phpを編集した場合は、その変更が原因である可能性が高いです。
対処方法としては、FTPソフトを使ってfunctions.phpファイルをダウンロードし、最近追加したコードを削除または修正します。
編集する際は、必ずバックアップを取ってから作業することが重要です。
また、テーマ全体を一時的に無効化することでも問題を切り分けられます。
FTPソフトでwp-content/themesディレクトリにアクセスし、現在使用しているテーマのフォルダ名を変更すると、WordPressは自動的にデフォルトテーマ(Twenty Twenty-Fourなど)に切り替わります。
デフォルトテーマに切り替えてエラーが解消されれば、元のテーマに問題があると確定できます。
テーマの更新後に403エラーが発生した場合は、テーマファイルが破損している可能性もあります。
この場合は、公式サイトや購入元から最新版のテーマファイルを再ダウンロードし、FTP経由でアップロードし直すことで解決できます。
ただし、カスタマイズした内容が上書きされてしまうため、事前にバックアップを取っておくことが必須です。
子テーマを使用している場合は、親テーマと子テーマの両方をチェックする必要があります。
また、テーマファイルのパーミッション設定も確認しましょう。
テーマディレクトリは755、テーマ内のPHPファイルやCSSファイルは644に設定されているのが適切です。
| 問題のあるファイル | 症状 | 対処方法 |
| functions.php | サイト全体または管理画面にアクセス不可 | 最近の変更を削除または修正 |
| style.css | デザインが崩れる、エラーが出る | ファイルの構文エラーを確認 |
| テーマ全体 | 更新後にエラーが発生 | テーマを再ダウンロードして上書き |
| パーミッション | 特定のページでエラーが出る | ディレクトリ755、ファイル644に設定 |
403エラーの予防策

403エラーを未然に防ぐためには、日頃からの適切な管理と対策が重要です。
ここでは、エラーを予防するための3つの重要なポイントを解説します。
定期的な設定確認
403エラーを予防する最も基本的な方法は、Webサイトの設定を定期的にチェックすることです。
月に一度、または重要な更新作業を行った後には、必ずサイトの動作確認を実施しましょう。
確認すべき項目としては、まず.htaccessファイルの内容があります。
アクセス制限の設定が意図したとおりになっているか、不要な記述が残っていないかを確認します。
次に、パーミッション設定も重要なチェックポイントです。
特に、新しいファイルやディレクトリを追加した際は、適切なパーミッションが設定されているか必ず確認しましょう。
Google Search Consoleを活用することも効果的です。
このツールでは、Googleのクローラーがアクセスできないページや、インデックスから除外されたページを確認できます。
「カバレッジ」レポートで「403エラー」が検出された場合は、早急に対処が必要です。
また、サーバーのアクセスログを定期的にチェックすることで、403エラーの発生状況を把握できます。
多くのレンタルサーバーでは、管理画面からアクセスログを閲覧できる機能が提供されています。
WordPressサイトの場合は、プラグインやテーマの更新を行った後に、必ず管理画面と公開ページの両方が正常に動作するか確認しましょう。
更新作業の前には必ずバックアップを取ることも忘れないでください。
名古屋の株式会社エッコでは、Webサイトの定期的な保守管理サービスも提供しており、403エラーをはじめとする様々な問題を未然に防ぐサポートを行っています。
- 月次チェック項目:.htaccessファイルの内容、パーミッション設定、アクセスログの確認
- Google Search Console:カバレッジレポートで403エラーを監視
- 更新作業時の確認:プラグイン・テーマ更新後の動作確認
- バックアップ:重要な作業前には必ず実施
- アラート設定:監視ツールで異常を自動検知
- ドキュメント管理:設定変更の履歴を記録
適切なサーバー容量の確保
アクセス集中による403エラーを防ぐには、サイトの規模とアクセス数に見合ったサーバー環境を用意することが不可欠です。
現在のアクセス数だけでなく、今後の成長を見越した余裕のあるプランを選択しましょう。
レンタルサーバーを選ぶ際は、転送量制限、同時アクセス数、CPU・メモリのリソースなどのスペックを確認します。
特に、転送量制限は重要なポイントです。
画像や動画が多いサイトでは、思った以上に転送量が増加するため、余裕を持ったプランを選択する必要があります。
また、アクセス解析ツール(Google Analyticsなど)で日々のアクセス数を監視し、急激な増加傾向が見られたら早めにサーバープランのアップグレードを検討しましょう。
キャンペーンやイベントの開催でアクセス増加が見込まれる場合は、事前にサーバー会社に相談して一時的なリソース増強を依頼することもできます。
多くのレンタルサーバーでは、柔軟なプラン変更が可能なため、繁忙期と閑散期でプランを使い分けることも一つの方法です。
VPS(仮想専用サーバー)や専用サーバーに移行すれば、より高いアクセス数に対応できますが、管理の難易度が上がるため、専門知識が必要になります。
CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を導入すれば、オリジンサーバーへの負荷を大幅に軽減できるため、現在のサーバープランのままでもより多くのアクセスに対応できるようになります。
| サーバータイプ | 適したサイト規模 | 月額料金の目安 | 管理の難易度 |
| 共用サーバー(下位) | 小規模サイト(月間1万PV未満) | 300円~1,000円 | 易しい |
| 共用サーバー(上位) | 中規模サイト(月間10万PV程度) | 1,000円~3,000円 | 易しい |
| VPS | 大規模サイト(月間50万PV以上) | 1,000円~10,000円 | やや難しい |
| 専用サーバー | 超大規模サイト(月間100万PV以上) | 10,000円~50,000円以上 | 難しい |
セキュリティ設定の適切な管理
セキュリティ設定は403エラーの原因となりやすい一方で、サイトを守るために必要不可欠な機能です。
適切なバランスを保つことが重要になります。
WAF(Webアプリケーションファイアウォール)は、基本的には常時有効にしておくべきですが、管理作業を行う際は一時的に無効化するか、自分のIPアドレスを除外設定に追加しましょう。
作業完了後は、必ずWAFを再度有効化することを忘れないでください。
WordPressのログイン画面には、二段階認証やreCAPTCHAなどの追加認証を導入することで、不正アクセスを防ぎつつ、正規ユーザーのアクセスは確保できます。
また、ログイン試行回数を制限する機能も有効ですが、制限が厳しすぎると正規ユーザーまでロックアウトされてしまうため、適度な設定にしましょう。
IPアドレス制限を設定する場合は、.htaccessファイルの記述を慎重に行います。
許可するIPアドレスのリストを明確にし、定期的に見直すことが大切です。
特に、リモートワークなどで接続元IPアドレスが頻繁に変わる環境では、柔軟な設定が必要になります。
セキュリティプラグインを使用する場合は、複数のプラグインを同時に使用すると競合が発生しやすくなるため、一つに絞ることをおすすめします。
また、プラグインの設定は慎重に行い、厳格すぎる設定は避けましょう。
サーバーのSSL証明書も定期的に更新状況を確認します。
証明書の期限切れが原因で403エラーが発生することもあるため、自動更新の設定を確認しておくと安心です。
定期的にセキュリティ診断を実施することも効果的です。
脆弱性スキャンツールやサーバー会社が提供する診断サービスを活用し、潜在的な問題を早期に発見しましょう。
- WAF設定:常時有効、管理作業時は除外設定を活用
- ログイン保護:二段階認証、reCAPTCHA、試行回数制限の導入
- IPアドレス制限:必要最小限の制限、定期的な見直し
- セキュリティプラグイン:一つに絞る、適度な設定
- SSL証明書:有効期限の確認、自動更新の設定
- 定期診断:脆弱性スキャン、セキュリティチェックの実施
まとめ

403エラーは、Webサイトへのアクセスが禁止されていることを示すHTTPステータスコードで、アクセス権限の設定ミス、サーバーの保護機能、技術的な問題など様々な原因によって発生します。
本記事でご紹介した8つの主要な原因を理解し、それぞれに応じた適切な対処法を実践することで、多くの403エラーは解決できます。
ユーザー側では、スーパーリロードやキャッシュのクリアなど限られた対処法しかありませんが、管理者側では.htaccessやパーミッション設定の見直し、WAF設定の調整など、様々な解決方法があります。
特にWordPress環境では、プラグインやテーマファイルが原因となることも多いため、定期的なバックアップと慎重な更新作業が重要です。
403エラーはSEOにも深刻な影響を与えるため、発生を未然に防ぐ予防策も欠かせません。
定期的な設定確認、適切なサーバー容量の確保、セキュリティ設定の適切な管理という3つの予防策を実践することで、エラーのリスクを大幅に減らせます。
もし自力での解決が難しい場合や、専門的なアドバイスが必要な場合は、Webコンサルティングの専門家に相談することをおすすめします。
名古屋を拠点とする株式会社エッコでは、403エラーの解決支援をはじめ、Webサイトの総合的な運用サポート、SEO対策、セキュリティ強化など、幅広いWebコンサルティングサービスを提供しています。
地域密着型のサポート体制で、企業様のWebサイト運営を強力にバックアップいたします。
403エラーでお困りの際は、一人で悩まず、ぜひお気軽にご相談ください。
適切な対処と予防策を講じることで、安定したWebサイト運営を実現し、ビジネスの成長につなげていきましょう。

