「リスティング広告のCPAがなかなか下がらない」「検索ユーザーが本当に求めているものがわからない」-こうした悩みを抱えているWeb担当者の方は少なくありません。

実は、これらの課題を解決するヒントは「検索クエリ」の中に隠されています。

検索クエリとは、ユーザーが検索エンジンに実際に入力した言葉のことです。

この検索クエリを正しく理解し、分析することで、ユーザーの真のニーズを把握できるようになります。

本記事では、検索クエリの基本から、キーワードとの違い、具体的な調べ方、そしてSEOやリスティング広告での活用方法まで、徹底的に解説します。

検索クエリを味方につけることで、あなたのWebマーケティング施策は大きく前進するでしょう。

目次

検索クエリとは

検索クエリについて理解を深めるために、まずは基本的な定義から確認していきましょう。

検索クエリは、Webマーケティングにおいて最も重要な要素のひとつです。

ユーザーの生の声とも言える検索クエリを読み解くことで、効果的な施策を打ち出すことができます。

検索クエリの定義

検索クエリとは、ユーザーが検索エンジンの検索窓に実際に入力した単語や単語の組み合わせ、文章のことを指します。

GoogleやYahoo!などの検索エンジンを使う際に、私たちが知りたい情報を得るために打ち込む言葉、それが検索クエリです。

検索クエリは「クエリ」「検索クエリー」「検索語句」とも呼ばれることがあります。

語源と意味

「クエリ」という言葉は、英語の「query」に由来しています。

queryには「質問」「疑問」「問い合わせ」という意味があります。

つまり、検索クエリは検索エンジンに対する質問や疑問を表現したものと言えるでしょう。

ユーザーは何かを知りたい、何かを解決したいという目的を持って、その質問を言葉にして検索窓に入力します。

この行為そのものが、検索エンジンへの問いかけなのです。

したがって、検索クエリを理解することは、ユーザーが抱える疑問やニーズを理解することに直結します。

  • 語源:英語の「query(質問・疑問・問い合わせ)」
  • 意味:検索エンジンに対する質問を言語化したもの
  • 本質:ユーザーのニーズそのものを表現した言葉

具体的な例

検索クエリの具体例を見ることで、その多様性が理解できます。

例えば「東京 カフェ」という検索クエリであれば、東京でカフェを探しているユーザーの意図が読み取れます。

また「ノートパソコン おすすめ 2025」という検索クエリからは、購入を検討しているユーザーの姿が見えてきます。

さらに「SEO対策とは」のように、基本的な知識を求めている初心者のニーズも検索クエリから推測できます。

重要なのは、これらの検索クエリには誤字脱字や表記ゆれも含まれるという点です。

「コーヒー 淹れかた」のように送り仮名が違っていたり、「りすてぃんぐ広告」とひらがなになっていたりすることもあります。

  • 情報収集型:「SEO対策とは」「コーヒー 淹れ方」
  • 場所探索型:「東京 カフェ おしゃれ」「渋谷 居酒屋 個室」
  • 購入検討型:「ノートパソコン おすすめ 2025」「Webカメラ 安い」
  • 指名検索型:「Amazon」「YouTube ログイン」
  • 誤字を含む例:「りすてぃんぐ広告」「コーヒー 淹れかた」

検索クエリが示すもの

検索クエリは単なる文字列ではなく、その背後にある深い意味を持っています。

ユーザーの検索行動を分析することで、ビジネスチャンスを発見することも可能です。

検索クエリを正しく読み解くことが、成果につながる施策の第一歩となります。

ユーザーの検索意図

検索クエリの裏側には、必ずユーザーの検索意図が存在します。

検索意図とは、ユーザーがその検索クエリで何を達成したいのか、何を知りたいのかという目的のことです。

例えば「トレーニング 銀座」という検索クエリであれば、銀座でトレーニングできる場所やジムを探しているという意図が読み取れます。

同じ「SEO」というキーワードでも、「SEOとは」なら基礎知識を求めており、「SEO 費用」なら外注を検討している可能性が高いでしょう。

この検索意図を正確に理解することで、ユーザーが本当に求めているコンテンツや商品を提供できるようになります。

また、検索クエリの変化を追うことで市場のトレンドや顧客ニーズの変化を察知することも可能です。

検索クエリの例 推測される検索意図 ユーザーの状況
SEOとは 基礎知識の習得 SEO初心者、情報収集段階
SEO 費用 相場 外注検討、価格調査 導入を検討している段階
SEO ツール おすすめ 具体的なツールの比較 導入直前、比較検討段階
トレーニング 銀座 施設の場所探し 利用を検討、予約前
Amazon ログイン 特定サイトへのアクセス 既存ユーザー、利用目的明確

実際の検索行動

実際の検索行動を観察することで、ユーザーの思考プロセスが見えてきます。

ユーザーは漠然とした疑問から始まり、徐々に具体的な検索クエリへと絞り込んでいくことが多いです。

最初は「ダイエット」という単一キーワードで検索していたユーザーが、次に「ダイエット 方法」、さらに「ダイエット 方法 40代 女性」と詳細化していきます。

この行動パターンを理解することで、カスタマージャーニーの各段階に適したコンテンツを用意することができます。

また、検索クエリの時間的な変化も重要な示唆を与えてくれます。

季節によって検索されるクエリが変わったり、社会情勢によって急激に検索が増えるクエリがあったりします。

こうした変化を捉えることで、タイムリーなマーケティング施策を展開できるでしょう。

  • 検索の深化:単一キーワード → 複合キーワード → 具体的な複合キーワード
  • 例:「ダイエット」→「ダイエット 方法」→「ダイエット 方法 40代 女性」
  • 季節変動:「エアコン 選び方」(夏前に急増)、「おせち 予約」(秋冬に増加)
  • トレンド反映:社会情勢や話題のニュースに連動して検索が増減
  • 再検索行動:満足できる答えが得られない場合、言葉を変えて再検索

検索クエリとキーワードの違い

検索クエリとキーワードは混同されやすい用語ですが、実は明確な違いがあります。

この違いを理解することは、効果的なWebマーケティングを実践する上で非常に重要です。

両者の違いを正しく把握することで、ユーザーニーズと自社の施策を適切にマッチングさせることができます。

それぞれの定義を比較

検索クエリとキーワードは似ているようで、その本質は大きく異なります。

両者の違いを理解するためには、誰が使う言葉なのか、どのような性質を持つのかを把握する必要があります。

これらの違いを明確にすることで、分析の精度が飛躍的に向上します。

ユーザー視点とサイト運営者視点

検索クエリとキーワードの最も大きな違いは、使用者が誰かという点です。

検索クエリは、検索エンジンを使うユーザーが実際に検索窓に入力する言葉です。

つまり、検索クエリはユーザー視点の言葉であり、ユーザーの自然な思考や言葉遣いがそのまま反映されています。

一方、キーワードはWebサイト運営者やマーケティング担当者、広告運用者が使う言葉です。

キーワードは、ユーザーの検索行動を分析した上で、戦略的に設定される言葉と言えます。

マーケターは「このキーワードで上位表示を目指そう」「このキーワードで広告を出稿しよう」という形で、キーワードを選定します。

したがって、**検索クエリは「ユーザーの生の声」、キーワードは「マーケターの戦略的な選択」**という性質の違いがあります。

項目 検索クエリ キーワード
使用者 検索エンジンのユーザー Webサイト運営者、マーケター、広告運用者
視点 ユーザー視点(消費者側) 提供者視点(企業側)
性質 自然発生的、加工されていない生の言葉 戦略的に選定・整理された言葉
目的 自分の疑問や欲求を解決するため ターゲットユーザーにリーチするため
具体例 「東京でおすすめの夜景スポット」 「東京 夜景 おすすめ」

誤字脱字の有無

検索クエリとキーワードのもうひとつの重要な違いは、誤字脱字を含むかどうかです。

検索クエリは、ユーザーが実際に入力した言葉そのものなので、誤字脱字も含まれます

例えば「りすてぃんぐ広告」「コーヒー 淹れかた」のように、正しくない表記で検索されることも少なくありません。

特にスマートフォンでの音声入力が普及した今、音声認識の誤変換によって予想外の検索クエリが発生することもあります。

これに対して、キーワードは基本的に正しい表記で設定されます。

マーケターがSEO対策や広告出稿のために設定するキーワードは、意味が通る正しい言葉で構成されています。

ただし、誤字脱字も含めた検索クエリのデータを分析することで、ユーザーの実際の検索行動をより正確に把握できるというメリットがあります。

  • 検索クエリの特徴:誤字脱字を含む、ユーザーの入力ミスがそのまま反映される
  • 例:「りすてぃんぐ広告」「コーヒー 淹れかた」「ウェッブサイト 作成」
  • キーワードの特徴:基本的に正しい表記、意味が通る言葉で設定される
  • 例:「リスティング広告」「コーヒー 淹れ方」「Webサイト 作成」
  • 誤字も含めて分析する意義:ユーザーの実際の検索行動を正確に把握できる

表記ゆれの扱い

誤字脱字と同様に、表記ゆれも検索クエリには頻繁に見られる現象です。

表記ゆれとは、同じ意味の言葉が複数の表記で存在することを指します。

例えば「テレワーク」「リモートワーク」「在宅ワーク」は、ほぼ同じ意味を持ちながら異なる表記です。

また「ウェブサイト」「Webサイト」「webサイト」のように、カタカナ・英字の表記ゆれもあります。

検索クエリでは、これらの表記ゆれが実際のユーザーの言葉遣いとして現れます。

ユーザーによって使う言葉が異なるため、多様な検索クエリが存在するのです。

一方、キーワードとして設定する際には、これらの表記ゆれを整理し、代表的な表記に統一することが一般的です。

ただし、SEO対策の観点からは、表記ゆれも含めて複数のキーワードを設定することで、より多くのユーザーをカバーできます。

表記ゆれの種類 検索クエリの例 キーワード設定の考え方
類義語 テレワーク、リモートワーク、在宅ワーク 業界や地域で一般的な表現を優先
カタカナ・英字 ウェブサイト、Webサイト、webサイト 統一表記を選択するが、主要な表記ゆれも対策
略語・正式名称 SEO、検索エンジン最適化 検索ボリュームの多い方を主要キーワードに
送り仮名 淹れ方、入れ方 正しい送り仮名で設定、必要に応じて両方対策

SEO対策での使い分け

SEO対策において、検索クエリとキーワードの使い分けは極めて重要です。

キーワードは、自社がどのような検索クエリで見つけてもらいたいかを決める戦略的な選択です。

一方、検索クエリのデータを分析することで、実際にユーザーがどのような言葉で検索しているかを知ることができます。

理想的なSEO対策とは、設定したキーワードとユーザーの検索クエリが合致している状態を作ることです。

例えば、あなたが「SEO対策」というキーワードでコンテンツを作成したとします。

しかし、実際のユーザーは「SEOのやり方」「SEO 初心者 始め方」といった検索クエリで情報を探しているかもしれません。

この場合、キーワードと検索クエリにズレが生じているため、十分なアクセスを獲得できない可能性があります。

Google Search Consoleなどのツールで検索クエリを定期的に確認し、ユーザーが実際に使っている言葉を把握することが重要です。

その上で、コンテンツ内にユーザーの言葉を自然に盛り込むことで、検索意図とのマッチング精度を高めることができます。

  • キーワード設定の役割:自社がターゲットとする検索クエリを定義する
  • 検索クエリ分析の役割:ユーザーの実際の検索行動を把握する
  • 最適な状態:設定したキーワードとユーザーの検索クエリが一致している
  • ズレがある場合の対処:コンテンツにユーザーの言葉を盛り込む、新規コンテンツを作成
  • 継続的な改善:定期的に検索クエリを確認し、コンテンツを最適化

リスティング広告での違い

リスティング広告においても、検索クエリとキーワードの違いを理解することは非常に重要です。

Google広告やYahoo!広告では、広告主が「キーワード」を登録して広告を出稿します。

しかし、実際にユーザーが検索する「検索クエリ(検索語句)」は、登録したキーワードと完全に一致するとは限りません。

これはマッチタイプという設定によって、登録したキーワードに関連する検索クエリでも広告が表示されるためです。

例えば「ノートパソコン」というキーワードで広告を出稿した場合、「ノートパソコン おすすめ」「ノートパソコン 安い」「ノートパソコン 軽量」など、様々な検索クエリで広告が表示される可能性があります。

リスティング広告では、検索語句レポートを確認することで、実際にどんな検索クエリで広告が表示されクリックされたかを把握できます。

このデータを分析することで、コンバージョンに繋がる検索クエリを見つけてキーワードとして追加したり、逆に関係ない検索クエリを除外キーワードに設定したりすることができます。

つまり、キーワードは広告出稿の起点であり、検索クエリは実際の成果を測る指標となるのです。

項目 キーワード 検索クエリ(検索語句)
役割 広告を出稿するために登録する語句 ユーザーが実際に検索した語句
設定者 広告主(マーケター) 検索エンジンのユーザー
確認場所 Google広告の「キーワード」タブ Google広告の「検索語句」レポート
活用方法 ターゲットとする検索を定義 実際の成果を分析し、キーワードの最適化に活用
具体例 「ノートパソコン」(登録キーワード) 「ノートパソコン おすすめ 2025」(実際の検索)

名古屋のWebコンサル会社である株式会社エッコでは、リスティング広告の運用において検索クエリの詳細な分析を行い、費用対効果の高い広告運用をサポートしています。

検索クエリの種類と分類

検索クエリを理解する上で、その種類と分類を知ることは非常に重要です。

検索クエリは、ユーザーの検索意図やクエリの長さによって分類することができます。

この分類を理解することで、それぞれのクエリタイプに最適なコンテンツや施策を展開できるようになります。

検索意図による3つの分類

検索クエリは、ユーザーの検索意図によって3つのタイプに分類されます。

この分類は、Googleの研究者であったAndrei Broder氏が2002年に発表した論文で提唱されたものです。

それぞれのクエリタイプには明確な特徴があり、ユーザーの行動段階を表しています。

ナビゲーショナルクエリ

ナビゲーショナルクエリは、特定のWebサイトやページにアクセスすることを目的とした検索クエリです。

案内型クエリやGoクエリとも呼ばれます。

ユーザーはすでに訪問したいサイトが明確に決まっており、そのサイトにたどり着くために検索エンジンを使います。

例えば「Amazon」「YouTube」「Wikipedia」のような企業名やサービス名での検索が典型的なナビゲーショナルクエリです。

また「楽天市場 ログイン」「Instagram マイページ」のように、特定のページへのアクセスを目的とした検索もこのカテゴリに含まれます。

ナビゲーショナルクエリは検索クエリ全体の中では比較的少数ですが、ブランド認知度が高い企業にとっては重要な検索です。

このタイプの検索では、公式サイトが検索結果の上位に表示されることがほとんどで、SEOの競争は比較的少ない傾向にあります。

  • 主な特徴:特定のサイトへのアクセスが目的、訪問先が明確
  • 別名:案内型クエリ、Goクエリ、指名検索
  • 具体例:「Amazon」「YouTube」「楽天市場 ログイン」「株式会社エッコ」
  • ユーザーの状態:既に認知している、直接アクセスしたい
  • SEO上の特徴:公式サイトが上位表示されやすい、競合は少ない

インフォメーショナルクエリ

インフォメーショナルクエリは、何かの情報を得ることを目的とした検索クエリです。

情報型クエリやKnowクエリとも呼ばれ、検索クエリ全体の中で最も多く使われるタイプです。

ユーザーは特定の知識を得たい、疑問を解決したい、何かの方法を知りたいといった情報収集の意図を持っています。

「SEOとは」「コーヒー 淹れ方」「確定申告 やり方」のような、基礎知識や方法を尋ねる検索が代表的です。

インフォメーショナルクエリで検索するユーザーは、まだ購入や具体的なアクションを起こす段階ではありません。

しかし、このタイプの検索クエリに対して有益なコンテンツを提供することで、潜在顧客との接点を作ることができます。

ブログ記事や解説ページ、ハウツーガイドなどのコンテンツが、インフォメーショナルクエリに対応する最適な形式です。

検索クエリの例 ユーザーの目的 最適なコンテンツ
SEOとは 基礎知識の習得 用語解説、初心者向けガイド
コーヒー 淹れ方 方法の習得 ハウツー記事、動画解説
確定申告 必要書類 具体的な情報収集 チェックリスト、まとめ記事
ダイエット 効果的 効果的な方法の探索 比較記事、専門家の解説

トランザクショナルクエリ

トランザクショナルクエリは、Web上で何らかのアクションを実行することを目的とした検索クエリです。

取引型クエリやDoクエリとも呼ばれます。

ユーザーは商品の購入、サービスへの登録、資料のダウンロードなど、具体的な行動を起こす意図を持っています。

「ノートパソコン 通販」「Web広告 資料請求」「SEOツール 無料トライアル」のような検索が典型的です。

重要なのは「Web上で」という点で、オンラインで完結できるアクションが対象となります。

例えば「パソコン 接続方法」という検索は、リアルな世界での作業を伴うため、インフォメーショナルクエリに分類されます。

トランザクショナルクエリで検索するユーザーは、購買意欲が高く、コンバージョンに近い状態です。

このため、商品ページやサービス紹介ページ、申し込みフォームなど、アクションに直結するページを用意することが重要です。

  • 主な特徴:Web上でのアクション実行が目的、行動意図が明確
  • 別名:取引型クエリ、Doクエリ
  • 具体例:「ノートパソコン 購入」「SEOツール 申し込み」「Web広告 見積もり」
  • ユーザーの状態:購買意欲が高い、具体的なアクションを起こす直前
  • 最適なページ:商品ページ、サービス紹介、申し込みフォーム、料金表

クエリの長さによる分類

検索クエリは、その長さ(単語数)によっても分類することができます。

この分類は、検索ボリュームや競合の多さ、コンバージョン率などと密接に関係しています。

クエリの長さによる分類を理解することで、自社にとって最適なキーワード戦略を立てることができます。

ビッグワード

ビッグワードは、1語または2語程度の短い検索クエリで、非常に多くの検索ボリュームを持ちます。

「SEO」「ダイエット」「ノートパソコン」のような単一キーワードが典型的なビッグワードです。

月間検索数が数万回から数十万回に達することも珍しくありません。

しかし、ビッグワードには大きな課題があります。

それは検索意図が曖昧であること、そして競合が非常に多いことです。

例えば「SEO」という検索クエリだけでは、ユーザーがSEOの意味を知りたいのか、SEOツールを探しているのか、SEO会社を探しているのか判断できません。

また、多くの企業や大手サイトがビッグワードでの上位表示を狙っているため、競争が激しく、上位表示を実現するのは非常に困難です。

したがって、ビッグワードだけを狙うのではなく、より具体的なミドルワードやロングテールワードと組み合わせた戦略が重要です。

ビッグワードの特徴 内容
単語数 1語〜2語程度
検索ボリューム 非常に多い(月間数万〜数十万回)
検索意図 曖昧、多様なニーズを含む
競合状況 非常に多い、大手サイトが上位独占
コンバージョン率 比較的低い
具体例 「SEO」「ダイエット」「ノートパソコン」「Web広告」

ミドルワード

ミドルワードは、2語から3語程度の検索クエリで、ビッグワードとロングテールワードの中間に位置します。

「SEO対策 方法」「ダイエット 食事」「ノートパソコン おすすめ」のような組み合わせが該当します。

検索ボリュームはビッグワードほど多くはありませんが、月間数千回から数万回程度の検索があります。

ミドルワードの最大の利点は、検索意図がビッグワードよりも明確になるという点です。

「SEO対策 方法」であれば、SEOの実施方法を知りたいという意図が明確です。

また、競合もビッグワードほど多くはないため、適切なコンテンツを作成すれば上位表示を狙える可能性があります。

多くの中小企業や個人サイトにとって、ミドルワードは最も現実的でバランスの取れた対策キーワードと言えるでしょう。

コンバージョン率もビッグワードより高い傾向にあり、費用対効果の良い施策が期待できます。

  • 単語数:2語〜3語程度
  • 検索ボリューム:中程度(月間数千〜数万回)
  • 検索意図:ある程度明確、ニーズを絞り込める
  • 競合状況:中程度、上位表示の可能性あり
  • コンバージョン率:ビッグワードより高い
  • 具体例:「SEO対策 方法」「ダイエット 食事 メニュー」「ノートパソコン 軽量」

ロングテールワード

ロングテールワードは、3語以上の長い検索クエリで、非常に具体的な検索意図を持っています。

「SEO対策 初心者 始め方 2025」「ダイエット 40代 女性 運動なし」のような詳細な組み合わせが典型的です。

個々の検索ボリュームは小さく、月間数十回から数百回程度しかありません。

しかし、ロングテールワードには大きなメリットがあります。

それは検索意図が非常に明確で、コンバージョン率が高いという点です。

ユーザーは具体的なニーズを持って検索しているため、そのニーズに的確に応えるコンテンツを提供できれば、高い成果が期待できます。

また、競合が少ないため、比較的容易に上位表示を獲得できます。

ロングテールワードは個々の検索ボリュームは小さいですが、無数に存在するため、合計すると非常に大きなトラフィックになります。

これを「ロングテール戦略」と呼び、多くのWebサイトがこの戦略を採用しています。

ロングテールワードの特徴 内容
単語数 3語以上
検索ボリューム 小さい(月間数十〜数百回)
検索意図 非常に明確、具体的なニーズ
競合状況 少ない、上位表示しやすい
コンバージョン率 高い
具体例 「SEO対策 初心者 始め方 無料ツール」「名古屋 Webコンサル 中小企業」

検索意図の判別方法

検索クエリを分析する上で、その背後にある検索意図を正確に判別することが重要です。

検索意図を理解することで、ユーザーが本当に求めているコンテンツを提供できるようになります。

ここでは、実践的な検索意図の判別方法を紹介します。

まず、検索結果の1ページ目に表示される記事を確認することが基本です。

Googleのアルゴリズムは、検索意図に最も適したコンテンツを上位に表示するように設計されています。

したがって、上位表示されているページのタイトルや内容を見ることで、その検索クエリの検索意図を推測できます。

次に、サジェストキーワードを確認することも有効です。

検索窓にキーワードを入力すると、関連性の高い検索クエリが候補として表示されます。

これらのサジェストから、ユーザーがどのような要素に興味を持っているかを把握できます。

また、検索結果上部のバーティカル検索(タブ)の並び順も重要な手がかりです。

「すべて」の次に「画像」が表示されていれば、視覚的な情報を求めるニーズが高いことを示します。

「ショッピング」が上位にあれば、購買意欲の高いユーザーが多いことを意味します。

さらに実践的な方法として、Yahoo!知恵袋やSNSでの投稿を調査することも効果的です。

これらのプラットフォームでは、ユーザーの生の疑問や悩みが投稿されているため、検索意図をより深く理解できます。

  • 検索結果の分析:上位10記事のタイトルと内容をチェック、共通するテーマを把握
  • サジェストキーワード:関連する検索クエリから興味の方向性を読み取る
  • バーティカル検索:タブの並び順から求められる情報の形式を判断
  • Yahoo!知恵袋:実際の質問からユーザーの悩みを具体的に把握
  • SNS調査:リアルタイムのトレンドや口コミから最新ニーズを捉える
  • 複数の方法を組み合わせる:一つの方法だけでなく、総合的に判断する

株式会社エッコでは、こうした多角的な検索意図の分析を通じて、ユーザーニーズに的確に応えるコンテンツ戦略をご提案しています。

検索クエリの調べ方

検索クエリを効果的に活用するためには、まず実際のデータを取得する必要があります。

幸いなことに、検索クエリを調べるための無料ツールが複数用意されています。

ここでは、主要なツールを使った検索クエリの確認方法を詳しく解説します。

Google Search Consoleでの確認方法

Google Search Console(サーチコンソール)は、検索クエリを調べる上で最も重要なツールです。

オーガニック検索(自然検索)からの流入に関するデータを無料で確認できます。

自社サイトがどのような検索クエリで表示され、クリックされているかを把握することで、SEO戦略の改善に役立てることができます。

検索パフォーマンスの見方

Google Search Consoleで検索クエリを確認するには、まず左側のメニューから「検索パフォーマンス」を選択します。

次に、画面中央に表示されるタブの中から「検索結果」をクリックします。

この画面では、サイト全体の検索パフォーマンスを確認できます。

画面上部には、合計クリック数、合計表示回数、平均CTR、平均掲載順位が表示されます。

画面下部の「クエリ」タブをクリックすると、実際にユーザーが検索した検索クエリの一覧が表示されます。

この一覧には、各検索クエリごとのクリック数、表示回数、CTR、掲載順位が表示されるため、どの検索クエリが効果的かを評価できます。

さらに、期間を指定してデータを比較することで、検索クエリのトレンドの変化を把握できます。

  • アクセス手順:左メニュー「検索パフォーマンス」→「検索結果」→「クエリ」タブ
  • 表示されるデータ:検索クエリ一覧、各クエリのパフォーマンス指標
  • 期間設定:過去3ヶ月、過去6ヶ月などで比較可能
  • フィルター機能:特定のページ、特定の国、特定のデバイスで絞り込み可能
  • データのエクスポート:Excelやスプレッドシートにダウンロードして詳細分析

表示回数とクリック数

検索クエリを評価する上で、表示回数とクリック数は最も基本的な指標です。

表示回数とは、その検索クエリで検索した際に、自社サイトが検索結果に表示された回数を示します。

例えば、「SEO対策 名古屋」という検索クエリの表示回数が500回であれば、500回の検索で自社サイトが検索結果に表示されたことを意味します。

表示回数が多いということは、その検索クエリの検索ボリュームが大きく、かつ自社サイトが検索結果に表示される機会が多いことを示します。

一方、クリック数は、表示された検索結果から実際にユーザーが自社サイトをクリックした回数です。

表示回数が多くてもクリック数が少ない場合は、タイトルやメタディスクリプションが魅力的でない、または掲載順位が低い可能性があります。

逆に、表示回数は少ないがクリック数が多い検索クエリは、ニッチだが高い価値を持つ可能性があります。

指標 意味 活用方法
表示回数 検索結果に表示された回数 検索ボリュームの推測、露出機会の把握
クリック数 実際にクリックされた回数 実際の流入数、ユーザーの関心度を測定
表示回数多・クリック数少 露出はあるが選ばれていない タイトル改善、掲載順位向上が必要
表示回数少・クリック数多 ニッチだが関心度が高い コンテンツ強化で表示回数増加を狙う

平均掲載順位の確認

平均掲載順位は、その検索クエリで自社サイトが検索結果の何位に表示されているかを示す指標です。

デフォルトでは表示されていないため、画面上部の「平均掲載順位」にチェックを入れる必要があります。

掲載順位は検索クエリごとに異なり、SEO対策の効果を測る上で非常に重要な指標です。

一般的に、掲載順位が高いほど(1位に近いほど)クリック率が高くなります。

1位に表示されるとクリック率が20〜30%程度になるのに対し、10位だと1〜2%程度まで下がることが知られています。

したがって、表示回数が多いにもかかわらずクリック数が少ない検索クエリは、掲載順位を確認することが重要です。

もし掲載順位が低い(例えば6位以下)場合は、そのクエリに対してコンテンツを最適化することで、順位を上げる余地があります。

また、すでに4〜6位に表示されている検索クエリは、少しの改善で1〜3位に上昇できる可能性があり、「もうひと押し」の施策が効果的です。

  • 確認方法:画面上部の「平均掲載順位」にチェックを入れる
  • 1位〜3位:クリック率が高い、維持または改善を継続
  • 4位〜6位:改善の余地あり、コンテンツ最適化で上位を狙える
  • 7位〜10位:クリック率が低い、大幅な改善が必要
  • 11位以下:2ページ目以降、ほとんどクリックされない、抜本的な対策が必要

GA4(Googleアナリティクス4)での確認

GA4(Googleアナリティクス4)でも検索クエリを確認することができます。

ただし、GA4単体では検索クエリデータは見られないため、Google Search Consoleとの連携が必須です。

連携することで、GA4の画面内でSearch Consoleのデータを確認できるようになります。

まず、GA4とGoogle Search Consoleの連携を行います。

GA4の管理画面で「管理」→「プロパティ」→「Search Consoleのリンク」と進み、連携設定を完了させます。

連携後、GA4の左メニューから「レポート」→「集客」→「Search Console」→「クエリ」の順に進むと、検索クエリのデータが表示されます。

GA4の最大の利点は、検索クエリとサイト内の行動データを統合して分析できる点です。

どの検索クエリで流入したユーザーが、どのページを閲覧し、どれくらい滞在し、最終的にコンバージョンしたかを追跡できます。

これにより、単なる流入数だけでなく、ビジネス成果に貢献している検索クエリを特定できるようになります。

  • 前提条件:Google Search Consoleとの連携が必要
  • 連携手順:GA4管理画面→「Search Consoleのリンク」→連携設定
  • 確認手順:レポート→集客→Search Console→クエリ
  • GA4の利点:流入後の行動分析が可能、コンバージョンへの貢献度を測定
  • 活用方法:コンバージョン率の高い検索クエリを特定し、関連コンテンツを強化

Google広告管理画面での確認

Google広告(旧Google AdWords)でリスティング広告を出稿している場合、広告管理画面から検索クエリを確認できます。

Google広告では、検索クエリは「検索語句」という名称で表示されます。

この検索語句レポートは、実際に広告が表示され、クリックされた検索クエリを確認できる非常に重要なツールです。

検索語句レポートの活用

検索語句レポートを確認するには、Google広告の管理画面にログイン後、左側のメニューから「キーワード」を選択します。

次に、同じメニュー内の「検索語句」をクリックします。

ここには、登録したキーワードに対して、実際にどのような検索クエリで広告が表示されクリックされたかが一覧表示されます。

重要なのは、登録したキーワードと実際の検索語句は必ずしも一致しないという点です。

例えば「ノートパソコン」というキーワードで広告を出稿している場合、「ノートパソコン おすすめ」「ノートパソコン 安い 2025」など、様々な検索クエリで広告が表示されます。

検索語句レポートを分析することで、コンバージョンに繋がる検索クエリを発見し、それを新たなキーワードとして追加できます。

また、全く関係ない検索クエリで広告が表示されている場合は、それを除外キーワードに設定することで無駄な広告費を削減できます。

分析ポイント 確認内容 対応アクション
コンバージョンした検索語句 どのクエリで成果が出ているか 新規キーワードとして追加
クリック数が多い検索語句 興味関心の高いクエリ 広告文や入札を最適化
無関係な検索語句 意図しないクエリで表示 除外キーワードに設定
費用が高い検索語句 費用対効果の低いクエリ 除外または入札調整

除外キーワードの設定

除外キーワードは、特定の検索クエリで広告を表示させないようにする機能です。

検索語句レポートを確認すると、自社のサービスとは関係ない検索クエリで広告が表示されているケースがあります。

例えば、有料のSEOツールを販売している場合、「SEOツール 無料」という検索クエリで広告が表示されるのは適切ではありません。

無料を求めているユーザーに有料商品の広告を見せても、クリックされないか、クリックされても購入には至らないためです。

このような場合、「無料」を除外キーワードに登録することで、無駄な広告費を削減できます

除外キーワードの設定は、検索語句レポートで該当する検索語句にチェックを入れ、「除外キーワードとして追加」を選択するだけで完了します。

定期的に検索語句レポートを確認し、除外キーワードを追加していくことで、広告の費用対効果を大幅に改善できます。

  • 除外すべき検索クエリの例:「無料」「格安」「中古」「評判 悪い」など
  • 設定方法:検索語句レポート→該当クエリにチェック→「除外キーワードとして追加」
  • 除外レベル:キャンペーン単位または広告グループ単位で設定可能
  • 定期的な見直し:月に1〜2回は検索語句レポートを確認して除外キーワードを追加
  • 効果:無駄なクリックを減らし、CPAを改善、ROIを向上

Yahoo!広告での確認方法

Yahoo!広告でもGoogle広告と同様に、検索クエリを確認できます。

Yahoo!広告では「検索クエリー」という名称で表示されます。

Yahoo!広告の管理画面にログイン後、画面中央にある「キーワード」タブをクリックします。

その下に表示される「検索クエリーを表示」を選択すると、検索クエリの一覧が表示されます。

表示される情報は基本的にGoogle広告と同様で、実際にユーザーが検索した語句、マッチタイプ、クリック数、費用などが確認できます。

また、キーワード登録状況や除外キーワード登録状況も確認できるため、どの検索クエリをキーワードとして追加すべきか、どれを除外すべきかを判断できます。

Yahoo!広告でも、データをCSVファイルとしてダウンロードできるため、Excelなどで詳細な分析が可能です。

Google広告とYahoo!広告の両方で広告を出稿している場合は、両方の検索クエリデータを統合して分析することで、より包括的な理解が得られます。

  • 確認手順:管理画面ログイン→「キーワード」→「検索クエリーを表示」
  • 表示情報:検索クエリー、マッチタイプ、クリック数、表示回数、費用、コンバージョン
  • キーワード登録状況:既にキーワードとして登録済みかを確認
  • 除外キーワード登録状況:除外設定されているかを確認
  • データのダウンロード:CSV形式でエクスポート可能、Excel等で詳細分析
  • 両媒体の統合分析:Google広告とYahoo!広告のデータを統合して総合的に判断

検索クエリのSEO活用法

検索クエリのデータを収集したら、次はそれをSEO対策に活用する段階です。

検索クエリの分析結果を実際の施策に落とし込むことで、検索順位の向上やアクセス数の増加を実現できます。

ここでは、具体的なSEO活用法を詳しく解説します。

コンテンツ改善への応用

既存のコンテンツを改善する際に、検索クエリのデータは非常に有効です。

Google Search Consoleで確認できる検索クエリを分析することで、現在のコンテンツがユーザーのニーズに応えているかを客観的に評価できます。

特に、表示回数は多いがクリック率が低いページや、掲載順位が中途半端なページは改善の余地が大きいと言えます。

検索意図とコンテンツのズレ確認

まず確認すべきは、対策キーワードと実際の流入検索クエリが一致しているかです。

例えば、「SEO対策」というキーワードで記事を作成したのに、実際には「SEO対策 費用」という検索クエリでの流入が多い場合があります。

この場合、ユーザーは費用について知りたいのに、記事内に費用に関する情報が不足している可能性があります。

検索意図とコンテンツ内容のズレを発見したら、速やかにコンテンツを修正することが重要です。

具体的には、流入している検索クエリに関連する見出しや段落を追加します。

また、タイトルやメタディスクリプションにも、実際の検索クエリに含まれる言葉を盛り込むことで、クリック率の向上が期待できます。

さらに、検索結果の上位に表示されている競合サイトのコンテンツを分析し、自社サイトに不足している要素を特定することも効果的です。

  • 分析手順:対策キーワードと実際の流入検索クエリを比較
  • ズレの発見:想定外の検索クエリで流入が多い場合、検索意図のズレあり
  • 対処方法:流入検索クエリに関連する内容を記事に追加、見出しを追加
  • タイトル修正:実際の検索クエリの言葉をタイトルに含める
  • 競合分析:上位表示サイトと自社サイトを比較し、不足要素を補完

不足している情報の特定

検索クエリを深く分析すると、ユーザーが求めているのに自社サイトで提供できていない情報が見えてきます。

例えば、「SEO対策」に関する記事に対して、「SEO対策 初心者」「SEO対策 ツール」「SEO対策 費用」など様々な検索クエリで流入がある場合を考えましょう。

もし「SEO対策 ツール」での表示回数は多いのにクリック数が少ない場合、記事内でツールについて十分に触れられていない可能性があります。

このような場合、具体的なSEOツールの紹介セクションを追加することで、コンテンツの価値を高めることができます。

また、関連する検索クエリのサジェストキーワードを調べることで、さらに細かいニーズを発見できます。

不足している情報を特定したら、優先順位をつけて段階的に追加していきましょう。

分析ステップ 具体的な作業 得られる結果
流入検索クエリの抽出 Google Search Consoleで表示回数上位のクエリをリストアップ どんなニーズで検索されているかを把握
クリック率の確認 表示回数に対するクリック数の割合を計算 コンテンツが期待に応えているかを判断
不足情報の特定 クリック率が低いクエリのテーマを分析 追加すべきコンテンツを明確化
サジェスト調査 関連する検索クエリのサジェストをチェック さらに詳細なニーズを発見
コンテンツ追加 不足している情報を見出しや段落として追加 ユーザー満足度の向上、順位改善

新規コンテンツ企画への活用

検索クエリの分析は、新しいコンテンツを企画する際にも非常に有効です。

データに基づいてコンテンツを企画することで、推測や勘に頼らない確実な戦略を立てることができます。

Google Search Consoleで表示回数が多いにもかかわらず、自社サイトにまだ対応するページがない検索クエリを見つけることができます。

これは、需要があるのに供給していないコンテンツ、つまり大きな機会を意味します。

例えば、SEOに関する記事を多数持っているサイトで、「SEO 外注 費用」という検索クエリで一定の表示回数があるのに、該当するページがない場合を考えましょう。

この場合、「SEO外注の費用相場」に関する新規記事を作成することで、新たなアクセスを獲得できる可能性が高いです。

また、競合サイトが獲得している検索クエリを調査することも有効です。

SEOツールを使えば、競合サイトがどのような検索クエリで流入を得ているかを分析できます。

自社サイトにまだないテーマで、競合が成果を上げている検索クエリがあれば、それをもとに新規コンテンツを企画しましょう。

  • 機会の発見:表示回数があるのに対応ページがない検索クエリを探す
  • 需要の確認:検索ボリュームを調査し、コンテンツ作成の優先順位を決定
  • 競合分析:競合サイトが獲得している検索クエリを調査
  • コンテンツギャップ:自社にあって競合にないコンテンツ、競合にあって自社にないコンテンツを特定
  • テーマの具体化:検索クエリから記事のタイトル、見出し構成を設計

タイトルとメタディスクリプションの最適化

検索結果でのクリック率を高めるには、タイトルとメタディスクリプションの最適化が不可欠です。

検索クエリの分析によって、ユーザーが実際に使っている言葉をタイトルに含めることができます。

Google Search Consoleで、表示回数は多いのにクリック率が低いページを特定しましょう。

このようなページは、検索結果には表示されているものの、ユーザーに選ばれていない状態です。

原因のひとつは、タイトルやメタディスクリプションがユーザーの検索意図に合っていないことです。

実際の流入検索クエリを確認し、その言葉をタイトルに自然に盛り込むことで、クリック率の向上が期待できます。

例えば、タイトルが「SEO対策の基礎知識」だったページに、「SEO対策 やり方」という検索クエリでの流入が多い場合を考えましょう。

この場合、タイトルを「SEO対策のやり方|初心者でもわかる基礎知識」のように修正することで、検索意図との合致度が高まります。

メタディスクリプションも同様に、主要な検索クエリに含まれる言葉を使いながら、ページの内容を魅力的に要約しましょう。

  • 分析対象:表示回数が多くクリック率が低いページ
  • 原因:タイトルが検索意図とズレている、魅力的でない
  • 対策:実際の検索クエリの言葉をタイトルに含める
  • タイトル最適化のポイント:検索クエリの言葉を前半に配置、具体的な数字や年号を入れる
  • メタディスクリプション:120文字程度で要約、行動を促す言葉を含める
  • A/Bテスト:複数のタイトル案を試し、クリック率の変化を測定

内部リンク戦略への応用

検索クエリの分析は、内部リンク戦略の最適化にも活用できます。

コンバージョンに貢献している検索クエリで流入しているページを特定し、そのページへの内部リンクを増やすことで、サイト全体の成果を向上させることができます。

まず、Google Search ConsoleやGA4で、コンバージョン率の高い検索クエリを特定します。

例えば、「Web広告 運用代行 名古屋」という検索クエリで流入したユーザーのコンバージョン率が高い場合、この検索クエリに対応するページは重要なページと言えます。

次に、関連する他のページから、この重要ページへの内部リンクを設置します。

例えば、「Web広告とは」という基礎知識の記事から、「Web広告 運用代行 名古屋」のページへ「名古屋でWeb広告の運用代行をお探しの方はこちら」というリンクを設置するイメージです。

また、検索クエリの類似性を分析することで、関連性の高いページ同士を内部リンクでつなぐことができます。

「SEO対策 初心者」で流入したユーザーが次に知りたいのは「SEO対策 やり方」かもしれません。

このように、ユーザーの検索行動の流れを想定して内部リンクを設計することで、サイト内の回遊率を高めることができます。

内部リンク戦略のステップ 具体的な作業内容
重要ページの特定 コンバージョン率の高い検索クエリのページを抽出
関連ページの洗い出し 類似テーマや関連するキーワードのページをリストアップ
リンク設置 関連ページから重要ページへの自然な文脈でリンクを追加
アンカーテキストの最適化 検索クエリに含まれる言葉を使った分かりやすいアンカーテキスト
効果測定 内部リンク設置後の回遊率、滞在時間、コンバージョン率の変化を確認

株式会社エッコでは、検索クエリの詳細な分析に基づいた内部リンク戦略の設計もサポートしており、サイト全体のSEO効果を最大化するお手伝いをしています。

リスティング広告での検索クエリ活用

リスティング広告において、検索クエリの分析と活用は成果を大きく左右します。

広告の費用対効果を最大化するためには、検索語句レポートを定期的に確認し、継続的な改善を行うことが不可欠です。

ここでは、リスティング広告における具体的な検索クエリ活用法を解説します。

除外キーワードの設定

除外キーワードの適切な設定は、無駄な広告費を削減し、CPAを改善する最も効果的な方法のひとつです。

検索語句レポートを確認すると、自社の商品やサービスと関係ない検索クエリで広告が表示されているケースが見つかります。

例えば、有料のSEOコンサルティングサービスを提供している会社が、「SEO 無料 ツール」という検索クエリで広告が表示されている場合を考えましょう。

このクエリで検索しているユーザーは無料のツールを探しているため、有料サービスの広告をクリックする可能性は低いです。

仮にクリックされたとしても、コンバージョンには至らないでしょう。

このような場合、「無料」を除外キーワードとして設定することで、この検索クエリでの広告表示を停止できます。

除外キーワードの設定は、キャンペーン単位または広告グループ単位で行うことができます。

広範囲に適用したい場合はキャンペーン単位、特定の広告グループのみに適用したい場合は広告グループ単位で設定しましょう。

  • 除外すべきキーワードの例:「無料」「格安」「中古」「作り方」「自分で」など
  • 設定の優先順位:費用が高く、コンバージョンゼロの検索クエリから優先的に除外
  • 除外マッチタイプ:完全一致、フレーズ一致、部分一致から選択可能
  • 定期的な見直し:週に1回または月に2回は検索語句レポートを確認
  • 除外リストの作成:複数のキャンペーンで共通の除外キーワードリストを作成して効率化

マッチタイプの最適化

マッチタイプとは、登録したキーワードと検索クエリの一致度合いを設定する機能です。

適切なマッチタイプを選択することで、広告の表示範囲をコントロールできます。

マッチタイプには、主に「完全一致」「フレーズ一致」「部分一致」の3種類があります。

完全一致は、登録したキーワードと検索クエリが完全に一致した場合のみ広告が表示されます。

フレーズ一致は、キーワードを含むフレーズで検索された場合に広告が表示されます。

部分一致は、キーワードに関連する検索クエリで広告が表示され、最も広範囲に表示される設定です。

検索語句レポートを分析することで、現在のマッチタイプが適切かどうかを判断できます。

例えば、部分一致で設定しているキーワードから、関連性の低い検索クエリが大量に発生している場合は、フレーズ一致や完全一致に変更することを検討しましょう。

逆に、完全一致だけで設定していて表示回数が少ない場合は、フレーズ一致を追加することで露出機会を増やせます。

マッチタイプ 広告が表示される範囲 メリット デメリット 適した場面
完全一致 登録キーワードと完全に一致する検索のみ 無駄なクリックが少ない、CPA良好 表示機会が限定的 コンバージョン実績のあるキーワード
フレーズ一致 キーワードを含むフレーズでの検索 関連性を保ちながら露出拡大 想定外のクエリも含まれる バランスの取れた運用に最適
部分一致 キーワードに関連する幅広い検索 表示機会が最大、新しいクエリ発見 無関係なクエリも多い、費用増 初期の探索フェーズ、予算に余裕がある場合

広告文の改善

検索クエリの分析から得られる洞察は、広告文の改善にも活用できます。

ユーザーが実際に使っている言葉を広告文に取り入れることで、広告の関連性が高まり、クリック率が向上します。

検索語句レポートで、クリック数が多い検索クエリやコンバージョンに繋がった検索クエリを特定しましょう。

これらの検索クエリに含まれる言葉は、ユーザーが関心を持っている要素を表しています。

例えば、「Web広告 運用代行 費用対効果」という検索クエリでコンバージョンが発生している場合、「費用対効果」という言葉がユーザーにとって重要なポイントだと分かります。

この場合、広告文に「費用対効果を最大化するWeb広告運用代行」といったフレーズを含めることで、ユーザーの関心を引くことができます。

また、検索クエリから読み取れるユーザーの悩みや課題を広告文で提示することも効果的です。

「SEO対策 効果が出ない」という検索クエリであれば、「SEO効果が出ないとお悩みの方へ」という広告文が刺さるでしょう。

さらに、数字や具体的な実績を盛り込むことで、広告文の説得力を高めることができます。

  • 分析対象:コンバージョンした検索クエリ、クリック率の高い検索クエリ
  • 抽出要素:ユーザーが使っている言葉、関心のあるポイント、悩みや課題
  • 広告文への反映:見出しや説明文に抽出した言葉を自然に含める
  • A/Bテスト:複数の広告文を用意し、パフォーマンスを比較
  • 動的キーワード挿入(DKI):検索クエリを広告文に自動的に挿入する機能の活用

ランディングページの最適化

広告をクリックした後にユーザーが訪れるランディングページ(LP)も、検索クエリに基づいて最適化することが重要です。

広告文とランディングページの内容が一致していることは、品質スコアの向上やコンバージョン率の改善に直結します。

検索クエリを分析することで、ユーザーが何を求めてランディングページに訪れているかを理解できます。

例えば、「Web広告 運用代行 料金」という検索クエリで流入したユーザーは、明確に料金情報を求めています。

このユーザーがランディングページに訪れたときに、料金表がすぐに見つからなければ、すぐに離脱してしまうでしょう。

したがって、この検索クエリに対応するランディングページでは、ファーストビューまたはスクロールせずに見える位置に料金情報を配置すべきです。

また、検索クエリに含まれる言葉をランディングページの見出しや本文に含めることで、「自分が探している情報がここにある」とユーザーに認識してもらえます。

可能であれば、検索クエリのタイプごとに異なるランディングページを用意することが理想的です。

検索クエリのタイプ ユーザーのニーズ 最適なLP構成
「サービス名 料金」 価格を知りたい 料金表を上部に配置、プラン比較
「サービス名 口コミ」 評判を確認したい お客様の声、導入事例を強調
「サービス名 使い方」 具体的な使用方法を知りたい 機能説明、デモ動画、操作手順
「サービス名 比較」 他社と比較したい 競合比較表、独自の強みを明示
「サービス名 無料」 無料で試したい 無料トライアルのCTA、リスクなし訴求

CPA改善への活用

CPA(Cost Per Acquisition:顧客獲得単価)の改善は、リスティング広告運用の最終目標のひとつです。

検索クエリの詳細な分析は、CPAを劇的に改善する鍵となります。

まず、検索語句レポートから、コンバージョンに至った検索クエリとそのCPAを確認します。

CPAが目標値以下の検索クエリは、費用対効果の高い「優良クエリ」です。

これらのクエリをキーワードとして追加し、入札単価を上げることで、さらに多くのコンバージョンを獲得できます。

一方、多額の費用を消化しているにもかかわらず、コンバージョンがゼロまたは非常に少ない検索クエリは改善対象です。

これらのクエリを除外キーワードに設定することで、無駄な費用を削減できます。

また、コンバージョンは発生しているものの、CPAが目標値を大幅に超えている検索クエリについては、入札単価を下げるか、広告文やランディングページを改善してコンバージョン率を高める必要があります。

定期的にこのサイクルを回すことで、CPAは徐々に改善していきます。

  • 優良クエリの特定:CPA目標値以下でコンバージョンしている検索クエリ
  • 優良クエリの強化:キーワード追加、入札強化、専用LP作成
  • 無駄クエリの特定:費用が高くコンバージョンゼロの検索クエリ
  • 無駄クエリの除外:除外キーワード設定、マッチタイプ変更
  • 改善余地クエリ:CPAが高いがコンバージョンはある検索クエリ→LPや広告文改善

名古屋でWeb広告の運用代行をお探しなら、株式会社エッコにご相談ください。検索クエリの詳細な分析に基づいた費用対効果の高い広告運用をサポートいたします。

検索クエリ分析のポイント

検索クエリを効果的に活用するためには、適切な指標を理解し、継続的に分析を行うことが重要です。

ここでは、検索クエリ分析において注目すべきポイントを解説します。

正しい分析の視点を持つことで、データから本質的な洞察を引き出すことができます。

分析すべき指標

検索クエリを分析する際には、複数の指標を組み合わせて総合的に評価することが重要です。

単一の指標だけを見ていては、真の価値や課題を見逃してしまう可能性があります。

ここでは、特に重要な3つの指標について詳しく解説します。

表示回数

表示回数は、その検索クエリで検索が行われた際に、自社サイトが検索結果に表示された回数を示す指標です。

表示回数が多いということは、そのクエリの検索需要が大きく、かつ自社サイトがその検索結果に含まれる機会が多いことを意味します。

表示回数を分析する際の重要なポイントは、表示回数の多さだけでなく、クリック数との関係性を見ることです。

表示回数が多いにもかかわらずクリック数が少ない検索クエリは、改善の余地が大きいと言えます。

このような検索クエリは、掲載順位が低い、またはタイトルやディスクリプションが魅力的でない可能性があります。

逆に、表示回数は少ないがクリック数が多い検索クエリは、ニッチだが価値の高いクエリである可能性が高いです。

このようなクエリに対しては、コンテンツを強化することで表示回数を増やし、さらなる流入を獲得できるでしょう。

  • 高い表示回数の意味:検索需要が大きい、露出機会が多い
  • 低い表示回数の意味:検索需要が少ない、掲載順位が非常に低い、対策が不十分
  • 分析の視点:表示回数とクリック数のバランスを確認
  • 改善施策:表示回数が多くクリックが少ない→タイトル改善、順位向上
  • 機会の発見:表示回数が少ないがクリック率が高い→コンテンツ強化で伸びしろあり

クリック率(CTR)

クリック率(CTR:Click Through Rate)は、表示回数に対するクリック数の割合を示す指標です。

計算式は「クリック数÷表示回数×100」で、パーセンテージで表されます。

クリック率は、検索結果においてユーザーに選ばれる確率を示すため、非常に重要な指標です。

一般的に、検索順位が高いほどクリック率も高くなります。

1位の場合は20〜30%程度、5位で5〜10%程度、10位では1〜2%程度が目安とされています。

もし掲載順位が高いにもかかわらずクリック率が低い場合は、タイトルやメタディスクリプションが魅力的でない、または検索意図とズレている可能性があります。

逆に、掲載順位が低いのにクリック率が高い場合は、タイトルが非常に魅力的であり、さらに順位を上げることで大きな効果が期待できます。

クリック率を改善するためには、検索クエリに含まれる言葉をタイトルに盛り込む、具体的な数字や年号を追加する、ユーザーの疑問に直接答える形式にするなどの工夫が有効です。

掲載順位 平均的なCTR クリック率が低い場合の原因 改善策
1位〜3位 15%〜30% タイトルが魅力的でない 検索クエリの言葉を使う、数字を入れる
4位〜6位 5%〜15% 競合に比べて訴求が弱い USPを明確にする、差別化ポイントを強調
7位〜10位 1%〜5% そもそも目に入らない まず掲載順位を上げる、リッチスニペット活用
11位以下 1%未満 2ページ目以降で見られない 抜本的なコンテンツ改善が必要

平均掲載順位

平均掲載順位は、その検索クエリで自社サイトが検索結果の何位に表示されているかを示す指標です。

掲載順位は、クリック率や流入数に直接影響する最も重要な要素のひとつです。

平均掲載順位を分析する際は、単に順位の数字だけを見るのではなく、順位ごとの戦略を考えることが重要です。

すでに1〜3位に表示されている検索クエリは、その順位を維持しながら、タイトルやディスクリプションの最適化でクリック率をさらに高めることを目指しましょう。

4〜6位に表示されている検索クエリは、「もう一押し」で上位に食い込める可能性が高く、最も費用対効果の高い改善対象です。

コンテンツの充実化やリライトによって、比較的短期間で1〜3位に上昇できる可能性があります。

7〜10位の場合は、コンテンツの抜本的な見直しや、内部リンクの強化などの本格的な対策が必要です。

11位以下(2ページ目以降)の場合は、そもそもユーザーの目に触れる機会がほとんどないため、優先度を下げるか、大規模なリライトを検討しましょう。

  • 1位〜3位:維持と最適化、クリック率向上施策
  • 4位〜6位:最も改善しやすい、コンテンツ充実で上位を狙う
  • 7位〜10位:本格的な対策が必要、競合分析と差別化
  • 11位〜20位:抜本的な改善または優先度を下げる判断
  • 21位以下:大規模リライトか新規作成を検討

定期的なモニタリングの重要性

検索クエリの分析は、一度行えば終わりというものではありません。

継続的にモニタリングし、変化を捉えることが成果を出し続ける鍵となります。

検索トレンドは常に変化しており、季節要因、社会情勢、競合の動向などによって、検索クエリの検索ボリュームや順位は変動します。

定期的にデータを確認することで、こうした変化にいち早く気づき、適切な対応を取ることができます。

推奨される分析頻度は、最低でも月に1回、可能であれば週に1回です。

特にリスティング広告を運用している場合は、週に1回のペースで検索語句レポートを確認し、除外キーワードの追加や入札調整を行うことが重要です。

定期的なモニタリングを習慣化するためには、分析の日時を決めてスケジュールに組み込むことをおすすめします。

また、Google Search ConsoleやGA4のデータをスプレッドシートに定期的にエクスポートし、時系列での変化を追跡できるようにしておくと、より深い分析が可能になります。

変化の大きい検索クエリ(急激に表示回数が増えた、順位が大きく変動したなど)は特に注目し、その原因を分析することで、市場のトレンドや競合の動きを把握できます。

  • 推奨頻度:月に1回以上、可能なら週に1回
  • リスティング広告:週に1回の検索語句レポート確認
  • SEO対策:月に1回のSearch Console分析
  • データの記録:スプレッドシートに定期的にエクスポートして履歴管理
  • 変化の把握:前回との比較で、増減の大きい検索クエリをチェック
  • 季節変動の考慮:前年同月との比較も有効

競合との比較分析

自社の検索クエリデータだけでなく、競合サイトのデータと比較することで、より深い洞察が得られます。

競合がどのような検索クエリで流入を獲得しているかを知ることで、自社の機会や弱点を発見できます。

競合分析には、SEO分析ツール(AhrefsやSEMrushなど)を使用するのが一般的です。

これらのツールを使えば、競合サイトがどの検索クエリで上位表示されているか、どれくらいの流入を獲得しているかを推定できます。

まず、主要な競合サイトを3〜5社ピックアップし、それらのサイトが獲得している検索クエリをリストアップします。

次に、自社サイトとの差分を分析します。

競合が獲得していて自社が獲得していない検索クエリは、新規コンテンツの企画や既存コンテンツの改善の機会を示しています。

逆に、自社が獲得していて競合が獲得していない検索クエリは、自社の強みや差別化ポイントを表している可能性があります。

この強みをさらに伸ばすことで、競争優位性を高めることができるでしょう。

また、競合の上位ページの内容を詳しく分析することで、どのような情報を盛り込めば上位表示されるかのヒントが得られます。

分析項目 確認内容 活用方法
競合の獲得クエリ 競合が上位表示されている検索クエリ 自社にない場合は新規コンテンツ企画
自社のみの獲得クエリ 自社のみが上位表示されている検索クエリ 強みとして認識し、さらに強化
競合のコンテンツ構成 上位表示ページの見出し、内容 自社コンテンツの改善ポイント抽出
競合の順位変動 競合の掲載順位の変化 競合の施策を推測、対抗策を検討
検索ボリュームの比較 どの検索クエリを優先しているか 市場のニーズと競合の戦略を理解

検索クエリに関するよくある質問

検索クエリについて、多くの方が疑問に感じる点をQ&A形式でまとめました。

実務で直面する疑問や誤解されやすいポイントについて、明確に解説します。

これらの質問への理解を深めることで、検索クエリをより効果的に活用できるようになります。

オーガニック検索との違いは?

検索クエリとオーガニック検索は、異なる概念ですが混同されることがあります。

検索クエリはユーザーが検索窓に入力する言葉そのものであり、検索行動の入り口となるものです。

一方、オーガニック検索は広告以外の自然な検索結果のことを指します。

つまり、検索クエリは「何を検索したか」を表し、オーガニック検索は「どこから流入したか」の経路を表しています。

例えば、ユーザーが「SEO対策 名古屋」という検索クエリでGoogleを使って検索し、広告ではない通常の検索結果から自社サイトにアクセスした場合、これは「オーガニック検索からの流入」となります。

Google AnalyticsやGA4では、流入経路を「オーガニック検索」「有料検索(広告)」「SNS」「直接流入」などに分類しています。

検索クエリのデータは、オーガニック検索からの流入と有料検索(広告)からの流入の両方に存在します。

Google Search Consoleではオーガニック検索の検索クエリが、Google広告では有料検索の検索クエリが確認できるという関係性です。

  • 検索クエリ:ユーザーが入力した言葉(what)
  • オーガニック検索:広告以外の検索結果からの流入経路(where from)
  • 関係性:オーガニック検索で流入したユーザーの検索クエリを分析できる
  • データの確認場所:オーガニック検索の検索クエリはGoogle Search Console
  • 混同しやすい理由:どちらも「検索」という言葉が含まれるため

すべての検索クエリが見られない理由

Google Search ConsoleやGoogle広告で検索クエリを確認する際、すべてのデータが表示されないことに気づく方もいるでしょう。

これには明確な理由があります。

Googleはユーザーのプライバシー保護のため、検索回数が非常に少ない検索クエリのデータを意図的に非表示にしています。

2020年9月以降、この制限はさらに強化されました。

検索回数が少ない検索クエリは、個人を特定できる情報を含んでいる可能性があるため、プライバシー保護の観点から表示されない仕組みになっています。

そのため、Google Search Consoleで表示される各検索クエリの表示回数やクリック数を合計しても、画面上部に表示される全体の合計値と一致しないことがあります。

この差分が、非表示になっているデータの部分です。

また、Google広告の検索語句レポートでも同様の制限があり、表示されているデータが全体の100%ではないことを理解しておく必要があります。

この制限はエラーではなく、Googleのプライバシーポリシーに基づく仕様ですので、分析する際にはこの前提を踏まえて判断しましょう。

非表示になる検索クエリの特徴 理由 影響
検索回数が非常に少ない 個人の特定につながる可能性 一部のロングテールクエリが見られない
個人情報を含む可能性 プライバシー保護 氏名や住所を含む検索など
2020年9月以降の変更 Google のプライバシー強化 表示される検索クエリが以前より減少
データの不一致 非表示データが存在するため 個別の合計と全体の合計が一致しない

検索クエリが変化する要因

検索クエリは固定されたものではなく、様々な要因によって変化します。

検索クエリの変化を理解することで、市場のトレンドやユーザーニーズの変化を捉えることができます。

まず、最も大きな要因は季節やイベントによる変化です。

例えば、「エアコン 選び方」という検索クエリは夏前に急増し、「おせち 予約」は秋から冬にかけて増加します。

このような季節的な変動を把握することで、適切なタイミングでコンテンツを公開したり、広告の予算を調整したりできます。

次に、社会情勢や話題のニュースも検索クエリに大きな影響を与えます。

新しい制度が始まったり、社会問題が注目されたりすると、それに関連する検索クエリが急増します。

また、Googleのアルゴリズムアップデートによって、検索結果の順位が変動し、それに伴って表示回数やクリック数が変化することもあります。

さらに、競合の動向も検索クエリのパフォーマンスに影響します。

競合が強力なコンテンツを公開したり、大規模な広告キャンペーンを実施したりすると、自社の検索クエリでの掲載順位やクリック数が変動する可能性があります。

最後に、ユーザーの検索行動の変化も要因のひとつです。

スマートフォンの普及により、音声検索が増加し、より会話的で長い検索クエリが使われるようになっています。

  • 季節変動:夏はエアコン、冬は暖房器具など、季節商品の検索が増減
  • 社会情勢:法改正、新制度、社会問題などに関連する検索の急増
  • イベント:年末年始、ゴールデンウィークなど特定時期の検索増加
  • Googleアップデート:アルゴリズム変更により順位が変動
  • 競合の動き:競合の新規コンテンツや広告キャンペーンの影響
  • 検索行動の変化:音声検索の増加、検索デバイスの多様化

株式会社エッコでは、こうした検索クエリの変化を継続的にモニタリングし、タイムリーな施策提案を通じてお客様のWebマーケティングをサポートしています。

まとめ

検索クエリは、ユーザーが検索エンジンに実際に入力した言葉であり、ユーザーの生の声そのものです。

本記事では、検索クエリの基本的な定義から、キーワードとの違い、種類と分類、具体的な調べ方、そしてSEOやリスティング広告での活用法まで、包括的に解説してきました。

検索クエリとキーワードは似ているようで異なる概念であり、使用者の違い(ユーザーか運営者か)、誤字脱字の有無、表記ゆれの扱いなど、明確な違いがあります。

検索クエリは、検索意図によってナビゲーショナル、インフォメーショナル、トランザクショナルの3つに分類され、それぞれに最適なコンテンツ戦略が存在します。

また、クエリの長さによってビッグワード、ミドルワード、ロングテールワードに分類され、自社の状況に応じた適切な対策が求められます。

Google Search Console、GA4、Google広告、Yahoo!広告などのツールを使って検索クエリを定期的に確認し、継続的な改善を行うことが重要です。

SEO対策においては、検索クエリの分析に基づいてコンテンツを改善したり、新規コンテンツを企画したり、内部リンクを最適化したりすることで、検索順位の向上とアクセス数の増加を実現できます。

リスティング広告においては、除外キーワードの設定やマッチタイプの最適化、広告文の改善、ランディングページの最適化により、CPAの改善と費用対効果の向上が可能です。

検索クエリの分析は一度行えば終わりではなく、定期的なモニタリングと継続的な改善が成果を出し続ける鍵となります。

市場のトレンド、季節変動、競合の動向など、様々な要因によって検索クエリは変化するため、その変化を捉えて素早く対応することが重要です。

名古屋でWebマーケティングやSEO対策にお悩みの方は、ぜひ株式会社エッコにご相談ください。

検索クエリの詳細な分析に基づいた戦略立案から実行支援まで、豊富な経験を持つコンサルタントが貴社のWeb集客を成功に導きます。

検索クエリを正しく理解し、適切に活用することで、あなたのWebマーケティング施策は確実に成果を上げることができるでしょう。

ユーザーの声に耳を傾け、そのニーズに応える姿勢こそが、これからのWebマーケティングに求められる本質です。

 

詳しくはこちらから